「Notion チームではNotionをどのように使っていますか?」という質問をよく頂きます。
私たちはNotionというプロダクトを作っています。ですので、作り手ならではの目線でNotionの使い方をご紹介していきたいと思います。基本的な使い方はすでに把握しているので、日々Notionの新しい使い方を見つけるために様々な試みを実践しています。
この記事の目的は、あまり知られてないNotionの仕組みを紹介することにあります。私たちの構築するシステムや仕事方法を知って頂き、結果どうやって自分の仕事に応用するかを皆さん自身で見つけて頂きたいと思っています。
ここで学べること
- システム構成をきれいに保つための内部Wikiの構築方法
- データベースを利用してチーム間でプロジェクトを管理する方法
- メモをシェアし、全員で "コミュニケーションの輪" を作る方法
- 社内の全チームが自分たちの仕組みで作業を整理する方法
- ワークスペースを最大限に活用するためのベストプラクティス
ここからは、各セクションについて深掘りしていきます
文中の外部リンクは現在、英語(原文) のままとなります。日本語化は対応中です 💪
目次
好きなセクションをクリックして、目的のセクションに飛べます。
- サイドバー設定 で情報収集しやすく
- 統一された社内オペレーティングシステム
- チーム全体でタスクを共有する
- ナレッジを一か所に集めるドキュメンテーション
- オープンで整理された会議メモ
サイドバーで簡単にアクセス
情報は見つけやすくしておかないと役に立ちません。その一方で情報そのものは散らばりやすい傾向があります。 アプリやソフトウェアがどう構成されているかに関係なく、検索をかけて必要なものを見つけ出すのはやはり手間です。
Notionチームでは、サイドバーメニューで1、2回クリックすれば必要な情報に到達できるようにシンプルな構成にしてるので、情報取得に時間が掛からないようにしています。削減した時間で、もっと優先すべきことに時間を割いてます。
チーム全体のワークスペース
サイドバーのワークスペースセクションのページは全社員がアクセスできます。詳細は後述しますが、各チームには独自のページがあり、社内共有されるコミュニケーションはここで行われます。
たとえば、OS。つまり会社のオペレーティングシステムには組織のミッション、戦略、およびその他重要なドキュメントが含まれています。このページでは、会議メモ、タスク、およびドキュメントに加えて、すべてのチームが全社レベルで使用する情報を集めて整理しています。
ほとんどのページがこのセクションの各ページ内に配置されています。トグルボタンを押すと、サイドバーから直接別のセクションに簡単に遷移できるように設計されています。
選択したチームメンバーと共有
サイドバーのシェアセクションのページは、組織全体ではなく、選択した個人同士で共有されます。 各メンバーのシェアセクションは、どのページに招待されたかによって違う見え方をします。 私のアカウントから見たイメージは以下の通りです。
Notionチームだと、シェアページはマネージャー対メンバーの1on1セッションのメモを置いておく場所として使うことが多いです。
アイデア作りとして、権限を持つメンバー同士で案出しして、整理が出来たら他のチームや社内全体に展開する使い方をしています。例えば、Notionのマーケティング責任者は、社内全体で共有する前に、2020年のマーケティング戦略を私に共有したので、シェアセクションからこのページを確認することができます。誰か特定の個人をページに招待して最後までそのままにしておくもよし、シェアページをワークスペースセクションにドラッグして、誰もがそのページにアクセスできるようにするもよし、好きなように公開レベルを変更できます。
自分用のプライベートページ
共有するのではなく、自分だけの手元に置いておきたい資料などもあります。Notionチームのメンバーはプライベートセクションに個人用のToDoリストやメモを残していることが多いです。自分だけでじっくり作業したいとき、こうした個人のワークスペースとして使うこともできます。
必要なものはお気に入りへ
良く使うページへサクッとアクセスしたいときは、そのページをお気に入りページに登録しましょう。サイドバーの上の方にページが配置されるので、そこからワンクリックでアクセス出来ます。
シェアセクションと同様、 お気に入りもそれぞれ見え方が異なります。
このように現在取り組んでいるプロジェクトに関連するページをお気に入りに入れておくと、何かと便利です。プロジェクトが完了したら、お気に入りから外すのも自由です。
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分かりやすく整理されたオペレーティングシステム
全ての社員は、重要な社内文書に目を通せるようにしています。NotionチームのOSページでは、リーダーの考えや会社の経営方針を社員が自分自身で閲覧出来るようになっています。これによって私たち全員が同じ目標に向かって取り組み、同じ行動原則を持つユニットとして動くことが出来るのです。
しかし、目標に向かって動くにしても過去のことを知っておかなければなりません。なので、OSページにはミッションと戦略の過去のバージョンも置いておくことで、過去を振り返りつつ意思決定を下せるようにしております。
こうした試み以外にも、メンバー同士の対話であったり会社のQ&Aページによって、弊社の高い透明性を持つ企業文化が育まれています。 Q&Aページとは以下の通りです。
- Q&Aは、全社員規模で週次開催
- 予め社員は質問を投稿し、他の従業員はどれが一番聞きたい質問か投票
- 投票数が最も多いものが最初に回答
- 全社員参加のオープンフォーラム形式
Q&Aにて回答する質問の算出方法
- Tableを作成する
- 以下の様に列項目を設定する ※()内はプロパティ名:
- ステータス(Select)
- 獲得票数(Formula)
- 質問(Text)
- 質問者(Person)
- 投票者(Person)
- 注目されている未回答の質問のみにフィルターをかける
- 最も多くの賛成票を得た質問がトップに来るようにソートする
[Upvoted By]列では、投票した社員が投票時に自分の名前をタグ付けします。すると賛成票を集めた時に、[Upvotes]列にて以下の数式によってカウントされます:
数式はこちら
(length(prop("🔺投票者")) == 0) ? 1 : (length(replaceAll(prop("🔺投票者"), "[^,]", "")) + 1 + 1)
次に、フィルターと並べ替えを使って、未回答で賛成票が多い質問が上に表示されるようにします。
質問が回答されたら、「回答済み」としてマークされます。その後、リストから削除され、残った未回答の質問が次の回答候補となります。
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共有タスクでやることを整理する
チーム内にしろ会社内にしろ、他人が何に取り組んでるかを正確に知るのはなかなか難しいことです。大体、部門ごとに情報が分断されるため他部署の様子などはわかりにくくなりますが、私たちはそれを解消するために部門横断型のタスク管理システムを作りました。
このデータベース一つで、全社員が持つ2万以上のタスクを管理してます。もちろん開発、マーケティング、営業、すべてのチームをカバーしてます。また、データベースは必要に応じて詳細~概要レベルにビューを調整することが出来ます。
このようにタスク整理をしてます。
列はタスクのステータスを示す
各列はタスクのステータスです。完了までのステップで、各タスクの概況を確認できます。今週中、または来週中に実施、あるいは進行中といった形です。 このタスクボードを確認すれば、タスクのステータスをいちいち聞く必要はありません。
プロパティで大事な情報
すべてのタスクには一連のプロパティが紐付けられているため、内容が理解しやすいです。 プロパティには、タスクが誰に割り当てられているのか、どのチームに所属しているのか、どのプロジェクトに関連付けられているのか、期限はいつなのか等の情報が含まれます。
リレーショナルプロパティを活用
リレーショナルプロパティがあれば、あるデータベースのアイテムが別のデータベースのアイテムに紐づけられます。例えば、このデータベース内のタスクを、弊社プロダクトチームの大規模プロジェクトのデータベースに紐付けることができます。
ページアイコンがモバイル端末でどう表示されるかを確認する、というタスクが1個作成されたとします。 もう一方で、現在モバイル端末上でのパフォーマンスを改善するための一大プロジェクトと連携しているとします。このタスクは作成されると、今言ったプロジェクトにリンクします(裏ではプロパティ項目がリレーショナルデータベースへの紐付けに使われているわけです)。逆に、モバイル端末のパフォーマンスを向上させるプロジェクトのページを開くと、プロジェクトにリンクされている全タスクのリストが表示されます。
すべてのプロジェクトのすべてのタスクは、関連性が見える状態でチーム全体に表示されるわけです。
詳しい説明については、こちらのガイドをご覧ください。
カードに関連情報を盛り込む
各々のタスクはカードになっており、タスクを完了するために必要な情報はすべてカードに書き入れるようにしています。メモ、画像、調査資料、書籍、スケジュール、書類等々、すべてが1か所に集められ、誰でも簡単にアクセスできるようになってます。
ビュー画面の活用
タスクの量は膨大なため、それらをチーム・個人・プロジェクトごとにフィルタリングするビューがあると便利です。 タスクに関連付けられたプロパティに基づいてビューは構成されます。例えば、「マーケティング関連のタスクだけを見たい」時などにはビューを利用してください。特定のフィルターを適用して新しいビューを作成することもできますが、整理された情報を確認するときに最も役立ちます。
チームで同じテンプレートを活用
特定のタスクに対応するテンプレートも用意しています。例えば、バグレポートを起票する際に使用するテンプレートがあります。テンプレートを利用すると、全員で同じ方法で問題を評価することができるため、作業に一貫性が担保され、作業スピードが上がります。この取り組みによって、担当者は修正するのに必要な情報を効率的に集められるようになります。
テンプレートの作成方法
データベースでは、ページが何度も作成されることが多いため(例:週次会議など)、テンプレートを作成しておくと、時間を節約できて便利です。
- データベースの右上隅にある青い[NEW]ボタンの横にあるドロップダウン矢印ボタンをクリックして、[New Templates]を選択
- テンプレートを編集する。テンプレートを編集しているときは上部灰色のポップアップバーが出る
- テンプレートには、あらゆるタイプのコンテンツを盛り込むことが出来るため、色々試してみるべし
- 青い[NEW]ボタンの横にあるドロップダウン矢印ボタンをクリックし、テンプレートの右側にある3点ドットをクリックして、[Edit]を選択すると、テンプレートを編集できる
詳細はこちら
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ドキュメンテーションに支えられた企業文化
多くの企業は、以下のような2つの問題に直面します。
- ドキュメント化できていないため、プロジェクトの引継ぎが不十分だった、認識のずれが生じたまま意思決定された、本社と拠点が連携できてない等の事態に陥る
- 統一された保管場所がないため、ドキュメントが散らかり、得られる情報もバラバラ。結果的には非効率となる。
Notionは、このような問題を避けるためにも、ドキュメント体系に関しては特にこだわりを持っている会社です。
何故ドキュメント化が大切なのか?
ドキュメントがあれば、場所に関係なく複数の人間が一堂に会し、何らかの意思決定をしたり、アイディアを共有したり、一緒に考えたり、といった合意形成が効率よく進められます。何かの知的作業を行うとき、頭数が多いに越したことは無いのです。しかし、それだとかえってまとまりが悪くなることがあります。
ですが、ドキュメント化する文化があれば、自分が会議室に、会社に、同じ国にすらいなくても相手とコミュニケーションが取れます。つまり、ドキュメントを重視するカルチャーがあれば、チームビルディングがうまくいきます。私たちは様々な思考をドキュメント上に巡らせていくことで、まとまりを持ちつつ、一人のときよりもいい仕事が出来るようになるのです。
Notion流ドキュメント分類法
"Request for comment" (RFC) は社内のSlackメッセージでよく見るタイプのドキュメントです。プロダクトの仕様、新しい社内プログラム、メールで展開しているキャンペーンなどに対し、チームからのフィードバックを集めるために作られます。
Notionでは、すべてのRFCを同じ場所に保存し、Slackで共有することで全メンバーからフィードバックを貰える仕組みを作っています。 具体的には、ドキュメントのデータベースを使って作成してます。すべての共有ドキュメントがこのページに保管されており、ドキュメントを作成したら、まずここに保管します。
ドキュメントには、プロジェクト成果物、RFC、メモ、共有されたゴール設定などが保存されます。ドキュメントはデフォルトでは作成日の昇順に並べられますが、ドキュメントの種類・ステータス・関連するプロジェクトなど、紐づけられたタグとプロパティに基づいて整理することもできます。
使いやすくするためのドキュメント整理
上記のようなプロパティを活用して、ドキュメントデータベースをフィルタリングしたり並べ替えたりすることが出来ます。
ドキュメントにRFCのタグを付けたとします。ドキュメントのリスト全体をフィルタリングするとき、タグ付けされたRFCのみを表示するようにすることができます。
並べ替えをしない場合は、ドキュメント、作成者、作成日を簡単に確認できる一覧になります。最新のものがトップにくる形をデフォルトにしています。これが一番便利です。とはいえ、私たちがアクセスするのは最近のものだけではありません。過去の意思決定を参照するためにもこのデータベースを活用しています。
このようにドキュメントデータベース使いこなすことで、社員たちは会社についての理解を深めているのです。
Notionの歩みを記録してきたドキュメントは、いつでもアーカイブから簡単に取り出せます。
Notionチームは、これまでずっと透明性を重要視しており、メンバーの働き方や、Notionチームを形作っている要素にも透明性を求めています。それはここで紹介した、チーム同士でのドキュメント作業やコラボレーションの手法から見て取れるかと思います。
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常にオープンなNotionチーム会議
このようなことを思ったことはないでしょうか?「本当にこの会議必要なのか」と。
もちろん、会議が必要な場合もあります。大事な意思決定するときには会議が必要ですし、お互いにコミュニケーションが取れる環境にあるからこそ、脈絡のない言葉が飛び交うことも少ないでしょう。
一方で、絶対に必要のない会議もあります。それはただの時間の浪費、不毛な議論が交わされる場にすぎません。
しかしながら、一番の問題は会議に参加しなかった人が会議の情報を何一つ得られないということです。
Notionチームはそれを防ぐために、常に全員にオープンなコミュニケーションを実現し、透明性のある組織文化を根付かせる画期的なメモシステムを作りました。
会議一つ一つのメモを漏れなく整理
元々Notionにはドキュメントが豊富に揃っているので、それらを活用すれば打ち合わせなしにコミュニケーションが完結することがよくありますが、会議が必要な場面が来ればメモを作成します。
ドキュメントページと同じように、弊社には議事録ページがあります。このページでは全チームの会議のメモが保管されているので、違う部門でもどのような会議をしていたかが見えるようになるのです。
こちらはすべてのチームでの会議メモビューであり、新しい順で並べられています。タグでメモにフィルターをかけることも可能です。
例えば、弊社のマーケティングチームは毎週会議を実施しているので、メモのリストをフィルタリングすれば彼らが話し合っている内容を確認出来ます。
新しい会議メモを作成するときに、利用できるテンプレートもあります。テンプレートはタグ付けも同時できるので、分類がしやすくなります。マーケティングチームの週次会議であろうと、電話で貰ったプロダクトのフィードバックであろうと、すべてがここに保存され、分類されます。この内容は誰でも閲覧可能です。
リレーションを活用したデータベース連携
新しい会議メモには、タグを活用して関連データベースを埋め込む機能も付いてます。関連データベースを活用して、会議を関連するアイテムにリンクできるようにしています(特定のプロジェクトに関連しているか、プロダクトにどんなフィードバックが来ているか、etc)。
この仕組みを利用することで、話し合いの内容を理解するためにわざわざ会議に参加する必要は無くなりました。例えば、マーケティングチームはプロダクトのセールスポイントを予め確認し、マーケティング計画を立案するために開発チームの会議メモは常にチェックしています。
密室で行われた打合せも、チーム全体で共有されることでみんなが情報を利用できます。
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チーム専用のWiki
Notionチームには部門同士で共有される作業スペースがある一方で、各チーム専用のページもあります。
この専用ページは、チームの生産性はグッと高めるのに役立ちます。計画を整理し、ドキュメントを保管し、プロジェクトのモニタリングを行う、という一連の流れで効率的な作業場所が出来上がります。 例えばNotionのマーケティングチームには、編集カレンダーが実装されています。営業チームにはCRMツールが入ってます。あなたのチームのWikiにも導入してみましょう。
これらのページもすべてのチームがアクセスできるため、別のチームのページにアクセスして、必要なデータを取得したり、チームの取り組みについて把握したりすることが簡単にできます。
- サイドバーから、ページ内に包含されているすべてのページを簡単に確認
- Notion全体で検索をかけ[ctrl / cmd + p]、見たいものを全てリストアップ
このような情報共有がないと、作業が遅くなったり、チーム独自のツールや会議で互いに連携が取れなくなるリスクが出てきてしまいます。
最新のNotionロゴが欲しいと思ったとき、用意してたの?ってくらい簡単に入手することが出来ました。(Brittany/Notion営業チーム)
別のチームから何かを提供してもらうには、まず問い合わせる必要があるでしょう。逆に問合せを受けた人は、何が欲しいのか情報を掘り下げる必要があります。ですが、情報が散在してしまっているので、要領を得ず仕事が進まないケースが多々あります。
Notionの各チームが個々のページを整理するために取っている方法をいくつかご紹介します。
あらゆる情報を網羅した開発チームのプロジェクトロードマップ
製品&開発ページには、画期的なドキュメント一式を格納しています。新入社員向けの研修システムから社内インフラ・プラットフォームへのリンクまで、あらゆる要素を以下にご紹介します。
チームの他のメンバーがこの情報にアクセスする必要がある場合は、ヘッダーと列を駆使することで、分かりやすく整理こともできます。
またチームのプロジェクト委員会は、将来的にプロダクトに影響を与えうるプロジェクトがあれば社内全体の各所にアサインするためのページを持っています。
- ページの列は下記のステータス別に構成
- 未着手
- 計画中
- 実施中
- 完了
- 各プロジェクトにはオーナーがアサイン
- すべてのプロジェクトには以下の様なタグを付与
- 影響度
- スコープ
- プロジェクトに対するフィードバック
ページに配置されたこれらのカードには、特定のプロジェクトに関する情報が含まれています。 また、これらはタスクボードにリンクされているため、プロジェクトに関連するすべてのタスクまで辿ることができます。 ワークフローは開始から実装まで見える化できているため、一貫して追跡可能です。
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重要タスクを明確に出来るマーケティングチームのページ
マーケティング計画、ブランド資産、アイディアやインスピレーションはすべて、マーケティングチームのホームページに掲載されています。他のチームと同様に、すべてのドキュメントは1か所に集められ、整理されているため、手軽にアクセスできます。
Notionのマーケティングチームは、複数のプロジェクトに掛け持ちで参加していことが多いです。そのため、影響度が高いタスク、重要なタスクを見極めることはとても重要です。
しかし複数のプロジェクトに並行して取り組んでいると、それぞれの案件でやるべきタスクがあるため、順序付けられず混乱したり、タスクの取りこぼしが発生したりすることがしばしばあります。こういったプロジェクトタスクの考慮漏れが起きないように、マーケティングチームは独自のフィルターを使って全社タスクボードをチェックします。
ランディングページに関するタスクをフィルタリングした例です。
他にもイラストボード を使ったビューもあります。
これらのページはマーケティングチームのワークスペースに存在しますが、いずれも同じ全社タスクボードからタグを使ってフィルターされたビューです。イラストとペアのランディングページをタスクをこなしていく、といった感じで優先度の高いタスクから取り組むことが出来ます。
そして、タスクが更新されると全社タスクボードにも反映される為、他の部署の人間も確認することが出来ます。
ビューにフィルターをかけることによって、重要なタスクに取り組むことが出来ます。
記事やライターのリレーショナルデータベースとフィルターを活用した例
マーケティングチームが実施しているPR活動についてもページ上で整理しています。 ページには2種類のデータベースが含まれています:
- Notionについて報道された記事(ライターや報道媒体を含む)
- Notion関連で取材したことのあるライター
これら2つともリレーショナルデータベースです。記事データベースに新しいストーリーが追加されると、ライターは記事とともにライターデータベースに自動的に追加されます。そうすると、過去にNotionに取材した人間が、何回取材したか?どの出版社で働いているか?を確認できます。
最近では、Erin Griffith氏にNotionに関する記事 を書いていただきましたが、その時も記事とライターの両リストに追加されました。ワンクリックで簡単に追加できます。
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問い合わせ事例をナレッジ共有する営業チーム
営業チームとカスタマーサクセスチームは協力して作業します。ユーザーがどこに課題感を持っているか?どうすればその課題を解決できるか?どうすればお客様により良い体験を提供できるか?など、両者はお互いの協力を通じて、その答えを見つけるためのノウハウを構築しています。
- 上記の目的から、両チームは顧客問い合わせから得られた知見をカタログ化するためのデータベースを保持
- このデータベースによって、チームの学習効率向上を図る
- 誰でもアクセスしてナレッジを提供可能
例えばVivekがNotionの営業チームに加わったとき、彼は営業ガイド、研修、計画立案などに精通してたので、営業チームとカスタマーサクセスチームの間で共有されるナレッジの拡充に即時に貢献できました。
全社会議メモデータベースには、営業用にフィルタリングされたビューがあります。顧客と連絡をとるたびに、ここにメモを格納します。
過去の通話内容は今後の対応に必要な情報です。営業チームのメンバーが得た知見は、チーム全体で共有されます。
カスタマーサクセスチームに所属するLillieは、このナレッジデータベースからNotionのフォロワーについて学ぶことができます。
彼女はVivekのメモをチェックして、その顧客をAdvocacy Trackingデータベースに追加できます。このデータベースは、Sales&Successワークスペースにもあります。
逆もまた然りで、Vivekが見込み客に共有するための顧客フィードバックが欲しいとき、対象の顧客をデータベースから見つけることができます。
この情報共有システムは、両方のチームが既存顧客および見込み顧客により良い体験を提供するのに役立ちます。両者の顧客リストは、プロダクトに関わった人々の経験がつまった生きたコレクションです。
チームメンバー間で更新や共有できるリストがないと、人々が今この瞬間プロダクトをどのように使い、どのように体験したかが見えなくなるというリスクがあります。
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すべての顧客フィードバックを集めて、実用化
Notionのコミュニティサポートチームは、顧客と会社の架け橋として機能します。彼らは週に何千ものメッセージに応答し、Notionユーザーからのあらゆる質問に答えています。
どのように私たちが受け取ったフィードバックをカタログ化し、タグ付けしたものの一覧を紹介しますね。
このリストは、何万ものメモからなってます。良いコメントも悪いコメントもすべて保存してあるので、見返して今後の為に活用できます。こういったデータベースがないと、せっかくのフィードバックが残らないリスクが出てきます。
フィードバックはどうやって活用されるのでしょうか。
- ユーザフィードバックを分類するタグ付けシステムを使う
- タグに基づいて、リレーショナルデータベースを介して開発チームのプロジェクトロードマップに登録される
- 顧客が機能をリクエストするたびに、ロードマップにその機能へのリクエストが1件記録される
”Customer-success” をモットーに、顧客へ接してきたやり取りの結果はすべて保存
すべての回答を手動で入力することはできません。同様の複数質問を受け取った場合、私たち全員が同じ年齢でどのように回答するかが重要です。
左側にユーザーが直面した問題、そして右側にはそれに対するチームの反応を見ることができます。
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すべてのNotion チームをつなぎとめる
同じプロジェクトで作業したり、ランチを一緒にしたりするうちに、同僚のことを知ることができますが、それと同じ、いやそれ以上にNotionのチームディレクトリを活用することで、プロダクトの背景にいる人々の情報を得ることが出来ます。
このディレクトリは仕事とプライベートの両方の情報を載せています。まさに仕事も遊びも楽しむNotionチームの為のページです。業務向けのコンテンツとしては、私たちのオフィス文化ガイドライン、PTOを要求するためのガイド、Wi-Fiのパスワードなどが含まれています。
業務外のコンテンツだと、タピオカティーの注文書、チームイベント情報、おすすめ本リストなどあります。業務外の交流を通じて、お互いより深いつながりを築くことが出来ます。「今やってるプロジェクトだけど・・・」なんて話ばかりでは深いつながりは生まれないということです。
そんなチーム同士のつながりを深めるイベントの一つが「ライフストーリー」です。
こちらで紹介しているのはNotionディレクトリです。ここに全メンバーの所属チーム、在籍期間、誕生星座のようなものまであります。
メンバー全員、「ライフストーリー」と呼ばれるプレゼンテーションを行います。これまでの自分の歩みについて、みんなに伝えるわけです。プレゼンを通じて、その人の、仕事ときには見えてこない一面を知ることで、お互いの親睦がより深まります。そしてプレゼンの後はQ&Aの時間をとるのですが、これも非常に盛り上がります。
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