多様な個人が実現するサステナブルな社会~IDEAS FOR GOOD編集長・加藤佑さんインタビュー - 雇用流動化 プロジェクト型ジョブ 複業・副業 ダイバーシティ 学び直し

★★★:バランスよく議論できる
★★☆:意見を吟味する
★☆☆:客観的情報
☆☆☆:議論用ではない
☆☆☆:議論用ではない
ある特定のオピニオンが述べられる
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いつ登録したか
May 13, 2020 01:52 AM
オピニオンが含まれない
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両論が併記される
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事実ベース
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立体的(多角的)
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考察的・思想的
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複数のオピニオンが含まれる
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調査、データ、観察的
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社会をもっと良くするためのさまざまなアイデアを集めたWebマガジン「IDEAS FOR GOOD」。サステナブルな社会を実現する技術やデザイン、世界のサーキュラーエコノミー(循環型経済)事情など、素敵なアイデアが詰まった記事が満載です。今、なぜサーキュラーエコノミーが注目されているのか、加藤佑編集長にお話をうかがいました。
加藤佑編集長(以下、敬称略):実は現在の会社を始める前に、サステナビリティをテーマにした企業向けポータルサイトを運営していました。そんな中、企業の優れた取り組みが、外に広がっていきにくい状況を実感していました。
IDEAS FOR GOODでは、社会課題に対する「解決策」に光を当てることを大切にしています。例えば環境問題を、デザインやマーケティングの力で解決することができるかもしれない。解決のための手法に着目することで、サステナビリティやソーシャルグッドに興味がない人にも関心を持ってもらえるのではないかという考えから、2016年にメディアをローンチしました。
加藤:そうですね。例えばプラスチックの問題にしても、コンビニがエコバッグの普及を推進するというような動きは、数年前にはなかったですし、すごく変わってきていると思います。
日本は昔から、東洋と西洋の文化を融合させて、新たな文化をつくり上げてきました。サステナビリティにおいても、西洋的な考え方と東洋的な考え方をミックスすることが有効です。日本が持つポテンシャルは本当に大きいと思いますね。
加藤:まず、「サーキュラーエコノミー」と「人事」というアジェンダセッティングが素晴らしいなと思います。私たちは昨年、サーキュラーエコノミーの取材で欧州を回ってきました。サーキュラーエコノミーに移行することで、新しい仕事が生まれると同時に、失われていく仕事もあります。変化によって職を失う可能性がある人たちの学び直しをどうするかということが、大きなトピックになっているんですね。経済モデルが変わるということは、当然企業が変わり、働き方も変わるので、非常に大切なテーマだと思います。
サーキュラーエコノミーでは、新しく物を作るだけでなく、今ある物を修理して再利用することが重要になります。今後は単純に新しい物やサービスを生み出すだけの人材ではなく、今ある資源をうまく活かし、価値を保持しつづけられる「リペア人材」のニーズが高まっていくのではないでしょうか。
シェアリングプラットフォームという視点でいえば、複業人材やギグワーカー(インターネットを介し、単発で仕事を請け負う人)にも注目しています。これからの時代は、誰かがいらないと思っている物に、違う視点から価値を発見することにビジネスの可能性があると思います。複数の業界での経験、バックグラウンドを持っている人材は、新たな価値の発見がしやすいんですね。そういった意味でも、組織の枠を飛び越え、パラレルキャリアでさまざまな業界の知見を持っている人材の需要は高まると思います。
システム全体の持続可能性は、「個体の多様性」と「関係性の多様性」の2つによって実現されると考えています。多様性には、国籍や年齢などさまざまな指標がありますが、それ以上に、個人が「自分らしさ」を追求すれば、必ず一人ひとりが違う個性を持っているはずです。同じインプットをしても、アウトプットはそれぞれ違います。インプットとアウトプットが多様であればあるほど、結果としてシステムがサステナブルになると思うんです。