台湾へ行こう!【総集編】

Publish
Publish
Tags
Others
台湾
(注:このエントリは旧Halcyons Floating Nestのブログエントリ「台湾へ行こう!1日目~4日目」をまとめたものです)

1日目

 
「台湾へ行こう!」
とウチの母が言いまして。
それだけならいつもの気まぐれ旅程かなぁ、とりあえず留守中の家事は預かるか、なーんて思っていたら
「と言うわけではる、通訳として着いてきて」
……え、中国語なんて話せないんですが。
「大丈夫、英語と日本語でなんとかなるらしいし」
マジすか。
東京駅のバス乗り場付近の桜
notion imagenotion image
かくして台湾旅行1日目、東京駅からバスで成田空港まで行って、そこからLCCで台湾へ。東京は平年より7日ほど早い桜の開花と聞いていたけれど、なるほど確かにそこかしこで桜が咲いています。4月にはもう散ってるかもなぁなどと思いつつ空港へ。ちなみに台湾は暑いと聞いて薄着をしていったら、東京はまだ寒いままだった。そりゃそうですよね……
notion imagenotion image
成田空港着。かなり早く着いてしまった。とはいえ、遅れるよりはいいし、何よりゆっくり朝ご飯を食べられるのは嬉しいです。
第3旅客ターミナル2階のフードコートで朝ご飯を食べることに。フードコートには
  • コーヒーショップ(軽食もある)
  • 寿司屋(なかなかいいお値段)
  • ぼてぢゅう(美味しそうだけど飛行機乗る前はちょっと……)
  • 洋丼屋(うなぎステーキ丼が気になる)
  • フレッシュネスバーガー(安定感)
  • リンガーハット(安定感)
  • うどん屋(安定感)
と、なかなか色んなお店が揃ってて選べるのがありがたい。
ちなみに私らはフレッシュネスバーガーをチョイス。マクドナルドとかに比べて薄味だし、ドリンクでカモミールティーとか選べるのはありがたいです。
notion imagenotion image
成田から飛行機で4時間、桃園国際空港に到着。水が飲めなくて軽い脱水気味だけど、ペットボトルの水は500とちょっとで20台湾ドルと日本に比べお安め。ちなみに今回の旅行では面倒なので4円=1台湾ドル計算です。
桃園からはMRTのJOINT TICKETを使用し台北へ。このJOINT TICKET、(厳密には違うが)台北-桃園間のMRT往復券と、台北MRT72時間乗り放題チケットが一緒になって600台湾ドルというもの。ちなみに48時間チケットもあります。
MRTはゆりかもめを少し長くした感じ。普通の鉄道みたいな鉄輪式だけどゆりかもめみたいに加速が早くて割と静か。なお、MRT内は飲食禁止なので、水を飲む場合はその前に飲んでおくのが吉。私は飲み忘れたので(飛行機での脱水も相まって)非常に頭が痛いです……
notion imagenotion image
そうこうしているうちに台北駅到着。非常にモダンな感じで良さみが深いです。MRTの切符はトークン、要するにコインで、下車時に改札の貯金箱みたいな溝に入れてお終いのようですが、今回使ったのはJOINT TICKETなので改札にピッとしたら記念品として持っておけます。
notion imagenotion image
しばらく台北散策を楽しんでからお夕飯。あらかじめ、と言っても通りすがりに目をつけたお店に入って刀削麺をいただきました。メニューは表になっていて、店内の鉛筆で各メニューの注文数量を書き込み、前払いするタイプのお店でした。
実は私、刀削麺を食べるのは初めてなのですが、濃い目の味の汁にモチモチの麺の辺りとかすごく武蔵野うどんに近いなぁ、と思いました。美味しかったです。

2日目

notion imagenotion image
台湾旅行初日から薄々感じていた事があります。
「意外と街で日本語を見るし、その上通じる」
これなんです。翻訳して印刷してある文章に関しては若干怪しい所もありますが、日本語の単語レベルなら通じる所もかなりありました。
前日の両替所なんかだと(少しぶっきらぼうながらも)「サイン、漢字」などと言われましたし、お土産を買いに行ったチャイナシューズのお店では、接客をするおばあちゃんが完全に日本語で話しかけてきます。
英語も難易度の高いものはそこまで多くなく、文字を読むだけなら漢字と英語の対訳でニュアンスは掴めるのでなんとかなりそうです。
notion imagenotion image
さて、今日はまず故宮博物院に向かいます。故宮博物院までは台北からMRTで士林駅まで行き、士林からはバスなのですが、このバスが曲者でした。
乗車するにはタクシーと同じく手を上げて止めなくてはならず、さらに下車は日本と同じく降車ボタンを押すシステムながら、まさかのディスプレイに英訳がある車と無い車がある。あとディスプレイに文字すら出ない車。極めつけは台湾特有のラフな運転、絶対に手すりから手を離してはいけません。手を話さなくても急ブレーキとかでよろめきますので。
notion imagenotion image
エクストリームドライビングテクニックのバスを降りると故宮博物院です。
なんと18歳以下は入場料無料で、証明できる書類があれば手の甲に故宮博物院のスタンプを押してもらって、それが入館証になります。持っててよかったパスポートのコピー。
さらに、博物館内のほとんどの場所はフラッシュ禁止ですが撮影可能。故宮博物院といえば宝石でできた白菜や豚角煮が有名ですが、これも撮影できちゃいます。
さらにさらに、場所によっては日本語のガイドも書いてあったりします。バスも「こきゅうはくぶついん」行きだったりするので、やはり日本人観光客は多いようです。
notion imagenotion image
さて、故宮博物院の次は九份です。ただ、朝ご飯をホテルで出してた無料のパンだけで済ましてしまったので、軽食として駅前で小籠湯包を食べることにしました。ジューシーでリーズナブル、最高ですね。ちなみに小籠湯包とは小籠包よりもスーブの量が多いものを指すと日本のお昼の情報番組で観たのですが、どの店も小籠湯包って書いてたので違いがわからないです。
小籠包に舌鼓を打ったあとはいよいよ九份へ。台北まで戻って板南線に乗り、バスに乗るべく忠孝復興駅を目指します。
ちなみに、MRTの各路線には(車体のデザインこそ同じものの)カラーリングがされています。英語表記はこのカラーリングに基づくようなので、路線名がわからなくともBlue LineやRed Lineなどの表現で伝わるようです。
忠孝復興駅からは2番出口を出てすぐ右のバス停から、1062系統のバスに乗車します。バス停に並んでいると日本語堪能な白タクの運ちゃんが相乗りを勧めてきます。今回は聞きたいことだけ聞いてから断ったので詳細はわかりませんが、どうもバス運賃の倍額で九份まであっという間に送るよ、と言うことらしいです。中国語がわからない状態でトラブルになると困りますし、時間にも困っていないので今回はスルー。
あ、そうそう。やはりこのバスもトロピカルバスな感じです。乗車の際はシートベルトをお忘れなく。
バスに揺られること……どれくらいだったっけ(寝てた)。九份に到着です。
食べ歩きメインの上、交通量は竹下通りもかくやという感じなので写真は撮れませんでしたが、美味しかったものを書いていきたいと思います。
  • タロイモシュー
シュー生地はどちらかというとパイ生地に近く、サクサクとした食感が特徴的です。この中にはタロイモのねっとりとしたクリームが入っています。クリームにはざく切りのタロイモが入っているのか、時折パイ生地ともクリームとも違う食感を楽しめました。さつまいも系の甘さが大丈夫で、里芋のなますみたいな食感がイケる人ならおそらくタロイモシューも楽しめるかと思います。
  • 香腸
台湾版ソーセージらしいです。最大の特徴は味。なんと焼豚のようにうっすら甘い味付けがされています。……ぶっちゃけ台湾は緑茶だろうとなんだろうと砂糖を入れているので最早この程度では驚かなくなっていますけど。で、この独特の甘い味付けがクセになるんです。ウチの母はどちらかというと甘いものは苦手なのですが、2本目を買おうか悩んでました。
notion imagenotion image
折角なので台湾茶を楽しもうと喫茶店に入り、お茶を蒸らす時間で次による場所などを探していると、母上が気になる情報を見つけてきました。インターネットってすごい。曰く、
「九份から忠孝復興駅へ帰るバスへ乗るのは至難の業」
どうも、九份に出入りするバスのほとんどは観光客が押し寄せるバスなので、帰りは尚更混雑する様子。しかも、夕方以降は九份の美しい景色を見る人が押し寄せ、さらに帰還の難易度が上がる模様。なるほど、そりゃ白タクも湧きますわ。と言うわけで、現地時間午後3時を待たずして撤退。灯りが着いた幻想的な九份も見たかったのですけど、仕方ありません。
notion imagenotion image
とりあえず、九份から坂を下る(=忠孝復興駅に近い)ほどバスは満員になるのが目に見えていたので、九份から上りながらバス停を探します。あらかじめ運賃を握りしめ、バスが着いた瞬間にダッシュ。今回は同行者に小柄な母上がいたので、私がバスのドアを掴んで、その腕の下を母上が通過して乗車する戦法を取りました。まさに外道。混雑自体は東京の通勤ラッシュに比べればなんてことないんですけど、バスが観光バススタイルなのでつり革も手すりもなく、椅子が埋まると出発なので乗車こそが命です。
運賃を払うとよくわからないカードを渡されました。おそらく支払い証明なのですが、これ行きのバスだと全く見ていないんですけど、良かったのでしょうか……?
ちなみに帰りのバスは急な坂をクラクションを鳴らして駆け降りるスリル満点の運転から始まるので、行きにも増してシートベルトが重要です。
notion imagenotion image
一度ホテルに戻って荷物を整理した後、士林夜市でお夕飯にすべく再度MRTへ。桃園国際空港で買ったJOINT TICKET君、大活躍です。
目的地は士林夜市という名前なので、故宮博物院に向かう際に降りた士林駅で降りたくなりますが、最寄りは一つ台北寄りの劍潭駅。降りると人の流れがあるので、それについていくと大体夜市に着きます。
鼻が効く場合は臭豆腐の臭いが強くなる方向に進むと概ね間違いありません。……あの臭い、かなり強烈なので台湾で食べ歩きをする際は(手間がかかっても)ファブリーズとかを持ってくるのがオススメです。
notion imagenotion image
夜市と一口に言いましても、見た限りでは二通りの夜市があるようです。一つは多分多くの人が想像しているであろう、屋台が立ち並ぶ夜市。もう一つはフードコートみたいな屋内の夜市、士林夜市の場合は「美食區」です。
今回はフードコートみたいな夜市で夕食を摂って、それから露天巡りをすることにしました。美食區は1階と地下1階があり、1階は土産物屋やゲームの出店、地下1階が本格的なフードコートです。
ガイドブックに載っていたシチュートースト(Coffin Bread:棺桶パン)を見つけ店頭でメニューを見ていたら、店員のおばあちゃんに腕を摑まれ店内にin‼ぅゎぉばぁちゃんっょぃ。皆さんはくれぐれも店頭で立ち止まらないことをオススメします。ちなみにおばあちゃんが教えてくれた棺桶パンの人気TOP3は上から「海鮮ちゃんぽんトースト」「チキンカレートースト」「エビパイナップルマヨネーズ和えトースト」。……おばあちゃん適当言ってないよね?

3日目

notion imagenotion image
早いもので3日目、ご飯も美味しく、(今のところは)気候も穏やか、スギ花粉も無いという素晴らしい風土にメロメロです。
まずは9時に中正記念堂で行われる衛兵交代式を見るべく、またしてもMRTに乗り中正記念堂駅を目指します。 ちなみに台北市内ではかなり綺麗な部類に入るMRT駅のトイレは、改札外からでも駅係員にその旨を伝えれば入場料無しで使用できるそうです。
中正記念堂駅は台北車站から淡水信義線で象山方向に2駅、台北車站から象山に向かう淡水信義線は空いているので、比較的楽に行くことができます。
notion imagenotion image
中正記念堂は9時の開門直前は混雑するので、写真を取るならばその前が吉。8:50に予鈴(!?)が鳴るので、それを目安にするのがいいかもしれません。
門が開いても、警備の人に内側に進んでいいよと手招きされるまでは階段の下で待たなくてはいけません。中のホールに進むと衛兵交代式です。時間にして僅か7分程度、しかし衛兵の一つ一つの動作に重厚感があり、濃密な体験です。
衛兵交代式写真やビデオの撮影の際は衛兵の正中線の中心、あるいはその右側から撮影するのがオススメです。観光客のすぐ傍が行進のルートに入っているので、列の前方にいれば大迫力を楽しむことができます。
notion imagenotion image
お次はちょっと個人的な用事で南京復興駅へ。
用事が済んだら少し早めのお昼ご飯を摂ることにしました。今回はちょうど近くにお店があったので、台湾でまだ食べていない排骨麺を食べることに。
排骨麺というとガイドブックなんかにある麺の上に揚げた肉がドーン!ってのを想像していたのですが、別皿で出てきました。
お肉の方は香ばしく、甘いタレが染みた味で、日本なら鶏南蛮が近い感じでしょうか。
麺はモチモチ、日本のかん水を使う麺とは食感が異なります。また、スープが野菜ベースの優しい薄味です。よくよく考えると、台湾についてから味が濃いすぎると感じたことはありません。個人的には薄味が好みなので、台湾の食事はどれも日常的に食べたいくらいです。
notion imagenotion image
実は前から行きたかったのが忠孝新生駅からほど近く、台湾の秋葉原とも言われる光華商場。……秋葉原って今でこそ萌えがメインみたいに扱われてますけど、一応あそこは電気街ですからね?
建物の中は秋葉原と言うより中野ブロードウェイの方が近いでしょうか。色んなテナントが入っていてごちゃっとしています。
近年では中国のベンチャー企業がドローンやバソコン、スマホなどの電子機器の新製品をリリースしていますが、その根底にあるのはこうした電気街付近に位置した社屋でデザインを考案し、試作品を電気街からパーツを買ってスピーディーに作ってしまうフットワークの軽さなのだそうです。
notion imagenotion image
一度台北に戻り、折角だから行ってみたいねと話していた台北101へ。淡水信義線で一本で行けるのは楽です。台北一〇一/世貿駅の改札を出てすぐの所に台北捷運のグッズが売っていました。こういうのを見ると観光地感ありますね。
台北101へはほぼ屋外に出ずに行くことができます。直通通路があるのではなく、ビミョーに屋外のコンコースのような所に出ますが、雨には濡れずに台北101に入ることができます。
台北101のチケット売り場は5階、ただしエスカレーターによっては4階で乗り換えが必要になります。チケットがかなりいいお値段だったので今回は登りませんでしたが、チケット売り場の傍に展望台からの眺めを放映している大きなサイネージがあったので、そちらで雰囲気だけ味わうのもアリかもしれません。
notion imagenotion image
さて、台湾で食べる最後の夕食はガイドブックに載っていた小籠包のお店、「杭州小籠湯包」にすることにしました。折角JOINT TICKETの乗り放題も残ってますし、遠出もしたいですからね。東門駅と中正記念堂駅の間にあるこちらの小籠包屋さん、なんと日本語もかなり通じます。メニューは伝票を自分で書くタイプですが、こちらは後払い。ご飯物や麺類がメニューにありませんでしたが、二人だと小籠包とプラス1品でお腹いっぱいです。最後にすごく台湾っぽいお店で、とても幸せな旅程です。

4日目

notion imagenotion image
気づけば台湾旅行も最終日。今日は朝ごはんを食べ歩ける時間がないので、前日に買っておいた臺灣鐵道のお弁当をいただきます。臺鐵の売店にはこの臺鐵便當の絵葉書があり、それに書いてあった日本語訳によると買ったのはスペアリブ弁当なのですがどう見ても排骨にしか見えません。(注:調べてみると排骨弁当で合っているようです。なんでスペアリブって訳だったんだろう……?)とはいえ、甘いタレのかかった豚肉は絶品。お弁当だけでお腹いっぱいになるか不安でしたが、バッチリ満腹になりました。
notion imagenotion image
桃園から台北までは適当に待っていたら来た各駅停車に乗りましたが、今回は時間に余裕を持たせるべく快速で桃園へ。どうやら各駅停車と快速で車両そのものが違うらしく、桃園から来たときはロングシートだったはずがクロスシートに、またクロスシートの近くには携帯などのチャージャーがありました。
……ありましたが、MicroUSBはコネクタが長くて挿さらず、Lightningは挿さっても充電されないんです。なんなんでしょう、これ。
今回使用した航空会社はバニラエアなのですが、桃園には成田にあった自動チェックイン機がない模様。調べると、成田が例外的にあるだけで、基本的には自動チェックイン機は無いそうです。快速に乗って余裕を持たせていた時間がここで活きました。……ホントはお昼ご飯をゆっくり食べる予定だったのですが。
斯くして再び4時間のフライト。行きは長く感じた道のりも、帰りはあっという間でした。疲れて寝落ちしてた、という言い方もありますね、はい。
そんなこんなで、台湾旅行は幕を閉じました。ただ、最後に一つだけ言いたいことがありまして。
 
成田に着いて、飛行機を降りた瞬間にくしゃみが止まらないです。
 
許すまじ花粉。
避暑ならぬ避花粉旅行としての台湾、我が家で恒常化しないかな……