アフリカで急成長、「平和」に投資する新しいビジネスモデルとは | クーリエ・ジャポン

★★★:バランスよく議論できる
★★☆:意見を吟味する
★☆☆:客観的情報
☆☆☆:議論用ではない
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Feb 2, 2021 11:29 PM
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考察的・思想的
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調査、データ、観察的
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ナイジェリア北東部マイドゥグリにある国内避難民キャンプ。戦闘を逃れてやってきた人々に様子を聞くペーター・マウラーICRC総裁(右から3番目) Photo: ICRC
Text by Peter Maurer
8月28~30日に横浜市で開催されるTICAD7(第7回アフリカ開発会議)にあわせ、来日を控えたぺーター・マウラー赤十字国際委員会(ICRC)総裁がクーリエ・ジャポンに緊急寄稿。
ICRCは近年、旧来の短期的な人道支援だけでなく、長期的に平和が続く社会システムの構築にも力を入れる。そうした動きに伴い、アフリカで生まれつつある新しい「イノベーションの種」に世界中の企業や投資家が注目しているという。

世界で「2兆円」足りない

戦闘が繰り広げられるナイジェリアとコンゴ民主共和国。暴力に怯えるアフリカの角とサヘル地域。
何十年とは言わないまでも、アフリカでは大きな紛争が長年にわたって続いている。数十万の人々が殺され、安全を求めて家をあとに逃げ出す人々が数百万に上る。それに、気候変動や武器の拡散、地域特有の貧困などの要素が加わって、アフリカ大陸の紛争が今後も悪化の一途をたどることを私は懸念する。
巨大なニーズがある一方で、戦争の被害を受けた人たちを助ける資金はどこにあるのだろうか? 国連のデータによると、2019年の人道支援には、世界全体で260億ドル(約2兆7650億円)が必要だが、7月の時点で、その27%(約7370億円)しか調達できていない。
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ペーター・マウラー 赤十字国際委員会(ICRC)総裁。1956年、スイス生まれ。1987年スイス外務省に入省し複数の職務に着いた後、1996年に国連スイス政府代表部副常任オブザーバーとしてニューヨークに赴任。その後、スイス外務省本部大使兼人間の安全保障課長、国連本部のスイス大使および常任代表などを歴任し、2012年より現職。 Photo: ICRC