Photo: David Paul Morris / Bloomberg / Getty Images
Text by Taro Matsumura
今夜から始まる特集では、連載「FAANGウォッチ」でもお馴染みのジャーナリスト・松村太郎さんに責任編集をお願いし、GAFAとの向き合い方を考えます。
個人情報の扱いを巡って、日本でも規制当局がGAFAの動向を注視するなか、我々はどのようにこの巨大テクノロジー企業と付き合っていくべきなのでしょうか。
GAFAは米国のテクノロジー企業、Google、Apple、Facebook、Amazonの4社の頭文字を取ったもので、昨今は世界を支配する恐ろしい存在というイメージがすっかり定着しつつある。
グーグルは検索、アマゾンはオンラインショッピング、フェイスブックはソーシャルネットワーキング、そしてアップルはスマートフォンと、2010年代を代表するインターネットを基盤とした各テクノロジーを代表する企業が、世界中の富とデータ、そして人材を飲み込み巨大化していることに、異を唱える人はいないだろう。
その一方で、テクノロジーはさまざまなものを効率化し、最適化し、また新しいチャンスをもたらしている存在であることも確かだ。そして、我々の能力を拡張する存在でもある。グーグルは「知識」を、アマゾンは「時間」を、フェイスブックは「人のつながり」を、そしてアップルはスマートフォンを前提として「人々ができること」を拡張してきた。