マーク・ザッカーバーグ氏の新年投稿
米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは1月9日(現地時間)、毎年恒例の個人目標を自身のFacebook投稿で発表した。これまでの10年間は毎年、その年1年の目標を発表してきたが、2020年の今年は今後10年のスパンでの目標を設定した。「毎年の課題を掲げるのではなく、2030年に世界と私の人生がどうなるかを考えた」という。
同氏は、次世代コンピューティングプラットフォームや新しいプライベートソーシャルプラットフォームの構築や新たな形態のガバナンスなどについて語った。
次世代コンピューティングプラットフォーム
「1990年代のテクノロジープラットフォームはPC、2000年代はWeb、2010年代は携帯電話(とスマートフォン)だった。2020年代もある時点まではスマートフォンが主要デバイスであり続けるだろうが、この10年中に画期的なAR(拡張現実)メガネが登場するだろう」と同氏は語る。
AR/VRは、(スマートフォンのように)周りにいる人々からユーザーを遠ざけるのではなく、人々が“場を共有している”感覚を提供するという。「初期のARメガネは不格好になるだろうが、最も人間的でソーシャルなプラットフォームになるだろう」
新しいプライベートソーシャルプラットフォーム
これはザッカーバーグ氏が昨年3月に発表した「プライバシー重視のプラットフォームを構築する」という計画だ。特に具体的な構想については触れていないが、「今後5年以上にわたって大きく変わるコミュニティの構築を支援していく」と語った。
新しい形態のガバナンス
ザッカーバーグ氏はプライバシーや政治広告について説明する際、これまで何度も「私企業が決定することではない」と主張してきた。この宣言でも「選挙、有害なコンテンツ、プライバシー、データの移植性など、政府が明確な規則を制定すべき分野がある。私はこれらの分野での新しい規制を呼び掛け、向こう10年でインターネットの明確なルールが確立されるのを支援していきたい」としている。
この他にもいくつかの目標を掲げているが、昨年6月に発表した暗号通貨「Libra」については触れなかった。