劣等コンプレックス 〜 アドラー『人生に革命が起きる100の言葉』(その3) - ヒト感!!

★★★:バランスよく議論できる
★★☆:意見を吟味する
★☆☆:客観的情報
☆☆☆:議論用ではない
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ある特定のオピニオンが述べられる
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Sep 16, 2019 01:52 PM
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事実ベース
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立体的(多角的)
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考察的・思想的
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複数のオピニオンが含まれる
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調査、データ、観察的
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アドラー心理学の用語・概念について考えるシリーズの第三弾(第一弾第二弾)。
今回も、テキストとして小倉広さんの『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(以下、赤本)を参照するが、あわせてアドラーの著書『個人心理学講義』からも一部引用する。
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アドラー心理学に関する書籍を読んで、強く印象に残るのは「劣等性」「劣等感」「劣等コンプレックス」という言葉。
一般的にはネガティブな印象を受ける言葉だが、アドラー心理学ではこれら3つを明確に分けており、「劣等性」「劣等感」については問題視していない

誰にもある劣等性、劣等感

「劣等性」は、目が見えにくい、背が低いなどの具体的な性質を指したもの。そして、「劣等感」については、赤本に次のくだりがある(11番目の言葉)。
あなたが劣っているから劣等感があるのではない。 どんなに優秀に見える人にも劣等感は存在する。 目標がある限り、劣等感があるのは当然なのだ。
目標(あるいは「自身が目標としていること」を達成している人)との比較によって劣等感は生まれるが、これをバネにして努力し、その結果、目標達成する人も多くいる。

問題は、劣等コンプレックス

一方、問題視されるのは「劣等コンプレックス」と呼ばれる感情である
これは、12番目の言葉*1の解説で次のように述べられている。
「劣等コンプレックス」とは「劣等感」を言い訳にして、人生の課題から逃げ出すことを指します。(略) 現在の問題を人のせいにして、努力を放棄し、課題から逃げること。それが「劣等コンプレックス」です。
そして、この「劣等コンプレックス」としっかり向き合わず、否定し、強がって、逆に「そんなことはない。自分は他人よりも優れている」と考えるのは「優越コンプレックス」なのだ(15番目の言葉の解説より)。自分が本当に強くなるための努力をせずに、強く見えるような努力をするのだ。具体的には、自慢する、他人をバカにする、威張る、人の話を聞き流すなど。これは劣等コンプレックスの派生したものだが、より一層たちがわるい(苦笑)
(『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』の解説文より作成)
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