ハーバード大学教授スティーブン・ピンカー「今回の深刻な危機を人類は確実に乗り越えられる」 | 迅速に対策を実施するというのが大前提 | クーリエ・ジャポン

★★★:バランスよく議論できる
★★☆:意見を吟味する
★☆☆:客観的情報
☆☆☆:議論用ではない
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ある特定のオピニオンが述べられる
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Apr 22, 2020 12:19 PM
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事実ベース
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立体的(多角的)
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考察的・思想的
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調査、データ、観察的
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Photo: Victor J. Blue / Bloomberg / Getty Images
──今回のパンデミックをどう分析していますか。
謙虚な心を持ち、対処していくべきです。自分たちが無知であることにここまで向き合わなければならない状況は滅多にありませんからね。中国の状況は改善しているようですが、問題の深刻さはまだ見きわめられません。
アメリカ人経済学者のタイラー・コーエンの文章に、私自身の考えの迷いが上手にまとめられていました。コーエンによると、この問題の見方には「基準率」派と「指数関数的成長」派の二つの対立する見方があって、そのどちらが正しいのかが判断しにくいというのです。
「基準率」派は、20世紀に発生したパンデミックに人類がどう対応してきたかという歴史を見るように言います。隔離措置に加えて、医薬品やワクチンの開発のおかげで、ほぼすべての脅威が抑え込まれてきたのです。
一方、「指数関数的成長」派は、感染症のように指数関数的に増える現象の前には、私たちが実施する対策など、ものともされずに突破されてしまうと言います。世界各国は感染症の流行に迅速に対処し、死者数を過去の感染症の流行と同じ程度に抑えられるのか。それともパンデミックが猛威をふるい、1918年のスペインかぜの水準の大惨事を引き起こすのか。現時点では、まだ見えていません。
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