ワークシートテンプレート付き『Notion API 活用術』出版 - アンバサダーインタビュー hkobさんワークシートテンプレート付き『Notion API 活用術』出版 - アンバサダーインタビュー hkobさん

ワークシートテンプレート付き『Notion API 活用術』出版 - アンバサダーインタビュー hkobさん

公開日
Apr 14, 2023
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アンバサダーインタビュー
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2023年4月13日、Notionアンバサダーのhkobさんは、Notion APIに特化した書籍『Notion API 活用術』を出版されました。
Notionをフル活用した「ワークシート」付きという本のこだわりや、知見を活かした工夫についてお話を伺いました。
 
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プロフィール


東京都立産業技術高等専門学校で教員をしている小林弘幸 (hkob) です。教員として学生に Notion を紹介する日々です。根っからのプログラマで、Notion のデータ構造に興味があって使い始めました。
逆引き Formula、逆引き Notion、Notion API ChangeLog まとめなどいくつかの情報を Notion で提供しています。また、Notion API を使ったいくつかのツールを提供しています。
2022年4月に Notion認定プログラムを取得しました。
Twitter: @hkob

 

Notionアンバサダーとして、どんな活動をされていますか?

Notion APIに関連するソフトを作成して公開したり、Formula関係のページを作って公開しています。最近は、同じくアンバサダーの田村さんと鈴木さんと一緒に「Notion座談会」というYouTube Liveを毎週金曜日にやっています。
Twitterでは、最新のアップデートやまだ日本語訳されていない情報などをシェアしています。Notionは日本時間の金曜早朝にアップデートが公開されることが多いので、朝起きてまずアップデートをチェックして、なるべく早く翻訳してツイートしています。実際に使い込んでみたいことがあったり、挙動を知りたい場合は、その日の「Notion座談会」で取り上げて深堀り、終了後に情報を整理することが多いです。
 

―お勤め先の高専でも学生さんとNotionを使って授業されていると聞きました。

はい。私は教員をしているのですが、担当する学生には作業記録や課題提出などもNotionのテンプレートを配布して書いてもらっています。
教材を用意する側としても、年度が変わっても資料を複製して翌年同じ様に使えますし、連絡事項を同期ブロックを通じて全員に届くようにできたりと、便利なことが多いですよ。
 

―『Notion API 活用術』はどんな本ですか?

Notionのリファレンスの代わりに参照できる本で、前半は全てのデータ構造を説明しています。
プログラマなら公式サイトを読み解いてわかることもありますが、そうではない人にもわかりやすく、具体例を含めて細かく説明している本です。
後半の章には、よく問い合わせがあるGoogleカレンダーとの連携方法やSlackとの連携方法なども紹介しています。サードパーティのサービスを使って実現することもできますが、自分で作れば費用や時間をかけなくて済んだり、自分好みにかゆいところに手が届くようにカスタマイズできます。それからコミュニティ活動の中で生まれた「声でタスク登録テンプレート」についても、その中身について紹介しています。
 
また、今回は書籍の内容に合わせたワークシートのテンプレートを公開しているのもポイントです。このワークシートを使えば、各章の内容を手順に沿って実行していけるように作っています。一般公開しているのでどなたでも閲覧・複製できますが、内容の説明や解答などは本で参照してもらうようになっているので、本とワークシートを並べて使ってもらえればと思います。
 
 

―ワークシート付きなのですね!見せていただけますか?

はい、こんな感じで各章に合わせて作成しました。
 
各章にあわせたワークシートがずらり各章にあわせたワークシートがずらり
各章にあわせたワークシートがずらり
 
例えば3章で「自分のインテグレーションキー」を取る手順の紹介があるのですが、ワークシートにはそのインテグレーションキーを記載するブロックがあり、そこに記載するとその後の全ての章でインテグレーションキーが必要になる箇所に、同期ブロックで表示されるようにしています。
 
インテグレーションキーを同期ブロックで記載インテグレーションキーを同期ブロックで記載
インテグレーションキーを同期ブロックで記載
 

―ワークシートには、学生さんとNotionを使われている知見が活かされているのでしょうか?

そうですね。工夫が3つあって、1つは先程紹介した「同期ブロックを駆使している」というのと、2つ目は「チェックリストの活用」です。
説明書ってよく箇条書きでたくさんの文章が書かれていますよね?自分の経験上ですが、あれ、大体読んでもらえないんですよ(笑)学生にも、一番重要な文を読み飛ばして「エラーが出ます」って言われるんです。なので、このワークシートでも説明の一つ一つをチェックリストの表記で記載して、チェックを付けながら進められるようにしました。
どこまでやったかわからなくなる、ということもなくなりますよ。
 
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3つ目は、同期ブロックを使って「出版後のお知らせ」を表示していることです。記載元となるブロックは手元のページにあり、例えば本の中身に誤りがあった際や内容にアップデートがあった際にはこのお知らせを更新すれば、テンプレートの利用者にいつでもお伝えすることができます。
詳細を案内したいときにも詳細ページのリンクを掲載すれば叶うので、1つだけお知らせのブロックを用意すればなんとかなります。
 

―Notionで執筆されたんですよね。良かったことはありましたか?

目次ができたあとは章ごとにデータベースを作成して、終わったら完了のチェックをつけていきました。執筆の達成率も見えるようにしたり、全体ボリュームが把握しやすくて、構成の並べ替えなどもしやすかったです。
それから本の中でマーメイド図を掲載していますが、実はあれは図の画像を制作したのではなく、Notionのマーメイド図のスクリーンショットをそのまま使えたんです。
編集の方に「このままで良いですね」と言われて、素材の用意が少なかったのが良かったです。
 
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―お仕事にコミュニティ活動に、とお忙しい中でどうやって執筆時間を捻出したのですか?

学校が長期休みの際に集中して執筆しました。2022年8月に執筆依頼をいただいたあと、9月の夏休みに半分を書いて、残りの半分はこの前の冬休みに書きました。
リファレンスが多いので、文章を考えて書くというよりはどういうコマンドがいいかな、どういう順番が説明しやすいかな、といった構成検討や編集も多かったですね。
 

―本を執筆してみて、いかがでしたか。

改めてまとめたおかげで、自分が作ったツールのバグを見つけることができたのは楽しかったですね。それから普段は使わないようなユーザーボットの取得なども、本で説明するとなると実装しておこうとなって触ってみたり。
やはり人に教えようと思って使うと自分の知識も増えますし、頭の中もとても整理されますね。
それから一冊の本になることで、自分の活動を説明しやすくなるのも良いですね。
 
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―『Notion API 活用術』は、どんな人におすすめの本ですか?

毎日やっている作業が面倒くさいなと思う方や、うまくできない作業がある方、自動化したいなと考えている方向けの本です。
最近リリースされたボタン機能で解消したこともありますが、それでもやっぱり自分にマッチしたものを作って欲しいなと思います。用意されたものをただ使うのではなくて、その仕組みをちょっとでも理解して、自分なりに一つでもカスタマイズできると良いですよね。そのための助けになればと思います。
 
自分で調べてやろうとすると見つけにくい情報などもあるので、この本を手に取って、もらってリファレンスの理解に役立ててもらえると嬉しいです。
 

―hkobさん、ありがとうございました!

 

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この記事を書いた人

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久間 美咲
Notion Japan Community Lead Twitter