【独占1万字】米紙が暴いた機密文書「アフガン・ペーパーズ」の衝撃 | クーリエ・ジャポン

★★★:バランスよく議論できる
★★☆:意見を吟味する
★☆☆:客観的情報
☆☆☆:議論用ではない
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ある特定のオピニオンが述べられる
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Dec 7, 2020 12:35 AM
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事実ベース
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考察的・思想的
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調査、データ、観察的
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負傷した海兵隊員を運ぶ米兵たち。2010年9月、アフガニスタン南部ヘルマンド州 Photo: Scott Olson/Getty Images
Text by Craig Whitlock
「ワシントン・ポスト」紙は2019年12月、アフガニスタン戦争の機密文書を独自に入手し、米政府が長年にわたり国民を欺いてきた事実を明らかにした。勝ち目のない戦争にはまり込んでしまったことを認識しながら、データ改ざんや情報操作で戦果を強調していたのだ。
それはベトナム戦争時にリークされた機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を彷彿させる内容であり、「アフガニスタン・ペーパーズ」と称された。この衝撃のニュースをクーリエ・ジャポンも第一報として伝えたが、今回はそのワシントン・ポスト渾身の調査報道記事の全訳を3回に分けて掲載する。
クーリエ・ジャポンのこの記事がオススメ! 〜創刊15周年記念企画〜 「クーリエ・ジャポン」の利点は、新聞やテレビで報じられることのない海外ニュースの詳細な報告が読めること。日本で報じられる海外ニュースはアメリカの視点に依拠したものが多く、実はバランスが取れていない。その点、「クーリエ・ジャポン」はさまざまな国のニュースを読むことができて、自分の頭の中が整理される。
アメリカのニュースでも一味違う。たとえば「ワシントン・ポスト」が暴いた通称「アフガン・ペーパーズ」は、アメリカ軍がアフガニスタン戦争の泥沼にはまって、これまでにどれだけの人命と資金を消耗してきたかを伝えてくれる。こういったニュースは、日本では一報で終わることが多く、原典に当たらない限り、じっくりと内容を読むことができない。しかし、それが日本語で気軽に読めるのだから嬉しい。
このレポートを読むと、アメリカがベトナム戦争の教訓に学んでいないことに驚く一方、こうした綿密な調査をしているところは、さすがだと思ってしまう。我々もこのレポートから学ぶことは多いのだ。

高官らが鬱積した不満を暴露

2001年に始まったアフガニスタン戦争において、米政府高官らはこの18年間ずっと真実を語っていなかった──本紙ワシントン・ポストが入手した政府の機密文書によって明らかになった。
政府は嘘と認識しながらバラ色の発表を繰り返し、米国史上最長となるこの戦争にもはや勝ち目がなくなったことを隠し続けてきたのである。
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アフガニスタンとイラクでの戦死者が多く眠るアーリントン国立墓地 Photo: Amanda Voisard / Washington Post
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