拘束のジャーナリスト、国営テレビで容疑認める ベラルーシ - BBCニュース

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Jun 5, 2021 09:03 PM
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ロマン・プロタセヴィッチ氏の家族は、今回のインタビューは強制されたものだと話している
ベラルーシの国営テレビは3日、当局が5月に拘束した反体制派ジャーナリストのロマン・プロタセヴィッチ氏(26)のインタビューを放映した。
90分のインタビューの中でプロタセヴィッチ氏は、反体制の抗議活動を組織したことを告白し、アレクサンデル・ルカシェンコ大統領を称賛した。
プロタセヴィッチ氏の家族は、このインタビューは強制されたものだと話している。
ベラルーシ当局は5月23日、ギリシャからリトアニアに向かっていた旅客機ライアンエアー4987便を領空内で緊急着陸させ、プロタセヴィッチ氏と交際相手のロシア人、ソフィア・サペガ氏(23)を拘束した。
プロタセヴィッチ氏は昨年まで、反政府メディア「ネフタ」のテレグラム・チャンネルの編集長を務めていた。母国ベラルーシを出てリトアニアに在住しており、ベラルーシではテロリストに指定されている。
ベラルーシでは昨年8月の大統領選後、27年間大統領の地位にあるルカシェンコ氏に対する抗議デモが発生。ネフタのチャンネルはその中心的役割を果たしていた。
ルカシェンコ氏は政権に反対する意見を徹底的に取り締まってきた。このため、多くの野党指導者や反体制派が投獄されたり、国外に逃れたりしている。
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動画説明, ベラルーシで拘束されたジャーナリスト 同僚を職場で取材
3日夜に放映されたインタビューでプロタセヴィッチ氏は、ルカシェンコ大統領を陥れようとしたと認めたほか、テレビの前で話すことは自分で決めたと述べた。
また、これまで大統領を繰り返し批判してきたものの、「彼が正しいことをしていると理解し始めたし、確かに彼を尊敬している」と話した。
インタビューの最後では、涙ながらに、いつか結婚して子供がほしいと語った。
「私は息子をよく知っているし、絶対にこんなこを言わないと信じている。当局が彼を打ちのめし、言わせたいことを強制した」
プロタセヴィッチ氏が国営テレビに姿を現すのは、拘束されてからこれで3回目。別のインタビューでは、反体制派の抗議デモには意味がないと話していた。
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ライアンエアー4987便を緊急着陸させ、プロタセヴィッチ氏とサペガ氏を拘束したことについて、ベラルーシ当局は機内に爆弾があるとスイスから警告があったからだと説明している。
プロタセヴィッチ氏は現在、重罪に問われている。大衆を騒乱に導いた容疑は最長で15年の禁錮刑になる可能性があるが、テロ容疑ではさらに重刑が科されることになる。プロタセヴィッチ氏は拘束される際に「ここで死刑になる」と述べていたと、同じ便の乗客は語っている。
プロタセヴィッチ氏とサペガ氏は拘束後、ビデオでベラルーシ当局に対する犯罪を認める証言を行ったが、これも強制されたものとみられている。
こうした事態を受け、欧州連合(EU)はベラルーシに制裁を科すと決定。ベラルーシの航空会社について、域内の領空や空港の使用を禁止した。
シャルル・ミシェル欧州理事会議長は、「罪のない市民の命でロシアンルーレットをするようなことは断じて看過できない」と批判した。
欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長も、プロタセヴィッチ氏の件を「民主主義への攻撃」と指弾している。