コミュニティマネジメントとは何か、なぜ今重要か / これから始めるコミュニティマネジメント入門 (1)

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コミュニティマネジメントとは何か、なぜ今重要か / これから始めるコミュニティマネジメント入門 (1)

  1. 1. これから始めるコミュニティマネジメント入門【1】 コミュニティマネジメント とは何か、なぜ今重要か Takaaki Umada / https://medium.com/@tumada/ 2019 年 7 月 5 日 @ Customer Success Cafe 1
  1. 2. 2 2020 年代を より良いコミュニティの時代に するために
  1. 3. Slideshare のページ制約により、二部に分けて構成している。 3 スライドの構成 第二部: コミュニティデザイン どうやってコミュニティを設計して 育てていくかについて解説する。 第一部: 何か、なぜ重要か まずコミュニティマネジメントに関 して整理する。 https://bit.ly/cmdesign1 https://bit.ly/cmdesign2
  1. 4. 第一部ではコミュニティマネジメントについて整理を行う。 4 スライドの構成 第二部: コミュニティデザイン どうやってコミュニティを設計して 育てていくかについて解説する。 第一部: 何か、なぜ重要か まずコミュニティマネジメントに関 して整理する。 https://bit.ly/cmdesign1 https://bit.ly/cmdesign2 Why & What How
  1. 5. 5 自己紹介: 馬田 隆明 (Takaaki Umada) プロダクト マネージャー テクニカル エバンジェリスト 産学協創推進本部 東京大学 FoundX
  1. 6. 6 スタートアップ向けのスライドを たくさん公開しています (累計 4,000 ページ以上)
  1. 7. 7 スタートアップ向けの本を書いています 逆説のスタートアップ思考 (2017 年 3 月) 成功する起業家は居場所を選ぶ (2019 年 4 月)
  1. 8. 8 コミュニティとの関わり デベロッパー リレーションズ の部署 東京大学 本郷テックガレージ (学生向け技術コミュニティス ペース) 東京大学 FoundX (卒業生向けスタートアップ 施設&プログラム)
  1. 9. 9 コミュニティとの関わり デベロッパー リレーションズ の部署 東京大学 本郷テックガレージ (学生向け技術コミュニティス ペース) 東京大学 FoundX (卒業生向けスタートアップ 施設&プログラム) 開発者 コミュニティ 技術学生 コミュニティ スタートアップ コミュニティ
  1. 10. 10 は コミュニティを超重要視した 東大卒スタートアップ向け インセプション プログラムです
  1. 11. Founders Program 起業前後のチームに個室を提供し支援 Pre-Founders Program 前職を辞める期間中施設やサービスが使える Fellows Program スタートアップのアイデアを探す支援 Supporters Program 起業家の支援をしたい東大卒業生コミュニティ ※ 東大卒のスタッフも募集中(言語は英語です) 11 参考)FoundX のプログラム起業家向け プログラム& コミュニティ
  1. 12. Founders Program 起業前後のチームに個室を提供し支援 Pre-Founders Program 前職を辞める期間中施設やサービスが使える Fellows Program スタートアップのアイデアを探す支援 Supporters Program 起業家の支援をしたい東大卒業生コミュニティ ※ 東大卒のスタッフも募集中(言語は英語です) 12 参考)FoundX のプログラム起業家向け プログラム& コミュニティ
  1. 13. 13 成功する起業家は居場所を選ぶ (2019 年 4 月) 将来の FoundX スタッフのために アクセラレータプログラム関係の 情報を本にまとめました
  1. 14. 14 このコミュニティのスライドも いつか一緒に働くスタッフに向けて 書いています (将来一緒に働く人がいたら嬉しいです)
  1. 16. 1.前提の共有 2.なぜコミュニティが今大事なのか 3.コミュニティとは何か 4.コミュニティデザインの思考 5.ひとりひとりのためのコミュニティマネジ メント 16 今日のアジェンダ
  1. 17. 1.前提の共有 2.なぜコミュニティが今大事なのか 3.コミュニティとは何か 4.コミュニティデザインの思考 5.ひとりひとりのためのコミュニティマネジ メント 17 今日のアジェンダ
  1. 19. 「コミュニティマネジメント」という言葉を調べると、様々な 概念が混同されていることがある。そこで他の類似の概念と比 較して、コミュニティマネジメントが何であるのかを整理する。 19 コミュニティ関連活動についての言説の整理 コミュニティ マネジメント SNS マーケティングVS コミュニティ マネジメント コミュニティ マーケティングVS
  1. 20. コミュニティという概念は広く使われているため、まず前提を 合わせてから本論に入る。 20 前提を合わせるために ③分類 どのようなコミュニ ティを対象にするか、 分類して整理する。 ①概念の整理 コミュニティと混同さ れがちな「オーディエ ンス」との違いを明ら かにする。 ②活動の整理 SNSマーケティングと の違いや、コミュニ ティマーケティングと の違いを整理する。
  1. 21. 最初はいくつかの概念の整理から。 21 前提を合わせるために ③分類 どのようなコミュニ ティを対象にするか、 分類して整理する。 ①概念の整理 コミュニティと混同さ れがちな「オーディエ ンス」との違いを明ら かにする。 ②活動の整理 SNSマーケティングと の違いや、コミュニ ティマーケティングと の違いを整理する。
  1. 22. まずオーディエンスとコミュニティを明確に分ける。 22 オーディエンスとコミュニティの違い オーディエンス コミュニティVS
  1. 23. オーディエンスとは 企業体や中心人物と「ユーザー との関係性」をマネジメントす ることが中心になるもの。 例) • 一部の SNS マーケティング • 一部のファンマーケティング • 一部のインフルエンサーマーケ ティング • PR や広報など 参考 https://medium.com/@davidspinks/the-difference-between-an-audience-and-a-community-c4a38059a952 23 定義:オーディエンス オーディエンス
  1. 24. コミュニティとは コミュニティは自社と顧客の関 係性だけではなく、「ユーザー 同士の関係性」に着目する 例) • サポートコミュニティ • 一部の口コミマーケティング • ユーザーグループ 参考 https://medium.com/@davidspinks/the-difference-between-an-audience-and-a-community-c4a38059a952 24 定義:コミュニティ コミュニティ
  1. 25. https://medium.com/@davidspinks/the-difference-between-an-audience-and-a-community-c4a38059a952 25 どのつながりをマネジメントするか、対象が異なる オーディエンスマネジメント: 「ユーザーとの」関係性 コミュニティマネジメント: 「ユーザー同士の」関係性
  1. 26. https://medium.com/@davidspinks/the-difference-between-an-audience-and-a-community-c4a38059a952 26 どのつながりをマネジメントするか、対象が異なる コミュニティマネジメント: 「ユーザー同士の」関係性 【注意】 もちろん最終的には 企業とユーザーとの 関係性も強める
  1. 27. 次にいくつかの活動の整理を行う。 27 前提を合わせるために ③分類 どのようなコミュニ ティを対象にするか、 分類して整理する。 ①概念の整理 コミュニティと混同さ れがちな「オーディエ ンス」との違いを明ら かにする。 ②活動の整理 SNSマーケティングと の違いや、コミュニ ティマーケティングと の違いを整理する。
  1. 28. それぞれの活動とコミュニティマネジメントがどう異なるかを、 3 つの観点から整理する。 28 活動の違いを 3 つの視点から考える コミュニ ケーショ ンの方向 注意の 方向 つながり の利用と 新規 SNS/Web と コミュニティの違い インフルエンサーと コミュニティの違い 口コミマーケと コミュニティの違い
  1. 29. それぞれの活動とコミュニティマネジメントがどう異なるかを、 3 つの観点から整理する。 29 活動の違いを 3 つの視点から考える コミュニ ケーショ ンの方向 注意の 方向 つながり の利用と 新規 SNS/Web と コミュニティの違い インフルエンサーと コミュニティの違い 口コミマーケと コミュニティの違い
  1. 30. 30 なぜ SNS マーケティングと コミュニティマネジメントが 混同されてしまうのか?
  1. 31. 31 マーケティングの変遷 従来のマーケティング 企業からユーザーへの一方向のコ ミュニケーションが主だった
  1. 32. 32 SNS/Web を使ったマーケティングが可能に SNS/Web のマーケティング SNS や Web で企業とユーザーとの 双方向コミュニケーションが可能に 従来のマーケティング 企業からユーザーへの一方向のコ ミュニケーションが主だった
  1. 33. 33 これがコミュニティ マネジメント (コミュニティ マーケティング)
  1. 34. 34 これがコミュニティ マネジメント (コミュニティ マーケティング)
  1. 35. 35 SNS/Web ≠ コミュニティ SNS/Web のマーケティング SNS や Web で企業とユーザーとの 双方向コミュニケーションが可能に 【注意】 コミュニケーションは 双方向になったけれど コミュニティを 作っているわけではない
  1. 36. 36 SNS/Web ≠ コミュニティ SNS/Web のマーケティング SNS や Web で企業とユーザーとの 双方向コミュニケーションが可能に 【注意】 コミュニケーションは 双方向になったけれど コミュニティを 作っているわけではない
  1. 37. 37 コミュニティはユーザー同士のつながり SNS 時代のマーケティング SNS による企業とユーザーとの双方 向のコミュニケーションが可能に コミュニティは ユーザー同士のつながり
  1. 38. それぞれの活動とコミュニティマネジメントがどう異なるかを、 3 つの観点から整理する。 38 活動の違いを 3 つの視点から考える コミュニ ケーショ ンの方向 注意の 方向 つながり の利用と 新規 SNS/Web と コミュニティの違い インフルエンサーと コミュニティの違い 口コミマーケと コミュニティの違い
  1. 39. 39 注意の方向性にも着目する
  1. 40. 40 つながりと注意の方向性 つながりの方向と強弱が異なる 双方向の繋がりがあったり、様々な 方向を向いた、強弱のあるつながり が発生するような場を作りたいのか 誰かを中心としたコミュニティ インフルエンサーなど、つながりの 方向や注意が中心に向かっているよ うなコミュニティを作りたいのか。
  1. 41. 41 つながりと注意の方向性 つながりの方向と強弱が異なる 双方向の繋がりがあったり、様々な 方向を向いた、強弱のあるつながり が発生するような場を作りたいのか 誰かを中心としたコミュニティ インフルエンサーなど、つながりの 方向や注意が中心に向かっているよ うなコミュニティを作りたいのか。 参加者同士お互いが名前を知っているか それとも中心人物しか知らないかで コミュニティのあり方は少し異なる
  1. 42. それぞれの活動とコミュニティマネジメントがどう異なるかを、 3 つの観点から整理する。 42 活動の違いを 3 つの視点から考える コミュニ ケーショ ンの方向 注意の 方向 つながり の利用と 新規 SNS/Web と コミュニティの違い インフルエンサーと コミュニティの違い 口コミマーケと コミュニティの違い
  1. 43. 43 コミュニティを「利用する」のか コミュニティを「作る」のかでも 少し異なる
  1. 44. 44 コミュニティをマーケティング面で活用する コミュニティの活用 口コミマーケティングやアンバサ ダーマーケティングなど、人のつな がりをマーケティングに活用する 顧客の関係性を 活用/搾取する
  1. 45. 45 コミュニティ自体のマネジメントを行う コミュニティのマネジメント ユーザーグループなど、新しいつな がりを作ったり、既存のつながりを 強めることを含む活動 強くする 新しく 作る コミュニティ マネジメントは 関係性に介入する (新規、維持、強化、組み換え) 組み替える (切断も含) ✂ 維持させる
  1. 46. 46 つながりを活用するか、新たに作るのか コミュニティのマネジメント ユーザーグループなど、新しいつな がりを作ったり、既存のつながりを 強めることを含む活動 強くする 新しく 作る コミュニティの活用 口コミマーケティングやアンバサ ダーマーケティングなど、人のつな がりをマーケティングに活用する
  1. 47. 47 マーケティングとマネジメント コミュニティのマネジメント ユーザーグループなど、新しいつな がりを作ったり、既存のつながりを 強めることを含む活動 強くする 新しく 作る コミュニティの活用 口コミマーケティングやアンバサ ダーマーケティングなど、既存の人 のつながりを活かしてマーケティン グに活用する マーケティング寄り マネジメント寄り
  1. 48. 48 マーケティングとマネジメント コミュニティのマネジメント ユーザーグループなど、新しいつな がりを作ったり、既存のつながりを 強めることを含む活動 強くする 新しく 作る コミュニティの活用 口コミマーケティングやアンバサ ダーマーケティングなど、人のつな がりをマーケティングに活用する どちらかである (0 or 1) というよりも どちらの傾向が強いかという話 (コミュニティマーケティングをするうえでも コミュニティマネジメントが必要な場合が多々ある)
  1. 49. 49 折角なら 人と人との新たなつながりを作りたい ↓ コミュニティマネジメントへようこそ
  1. 50. 50 折角なら 人と人との新たなつながりを作りたい ↓ コミュニティマネジメントへようこそ
  1. 51. 以下のすべてをやりたければコミュニティマネジメントが役に 立つかもしれない。 51 コミュニティマネジメントが役に立つ場合 双方向の コミュニ ケーショ ン 多様な方 向のつな がり つながり への介入
  1. 52. 他の類似の概念と比較して、コミュニティマネジメントが何で あるのかを整理した。 52 コミュニティ関連活動についての言説の整理 コミュニティ マネジメント SNS マーケティングVS コミュニティ マネジメント コミュニティ マーケティングVS
  1. 53. 最後にいくつかの分類を行い、今回対象とするコミュニティを 限定する。 53 前提を合わせるために ③分類 どのようなコミュニ ティを対象にするか、 分類して整理する。 ①概念の整理 コミュニティと混同さ れがちな「オーディエ ンス」との違いを明ら かにする。 ②活動の整理 SNSマーケティングと の違いや、コミュニ ティマーケティングと の違いを整理する。
  1. 54. マッキーバー等によれば、主に「目的の有無」や「合理性重視 か感情重視か」でコミュニティとアソシエーションは異なる。 マッキーバーやデランティ、ウェーバーの議論を参照 https://medium.com/@tumada/foundx-community-and-association-c5ca457d076 54 ① コミュニティとアソシエーションの違い コミュニティ アソシ エーション • 地域性と共同生活性 • 主観的な感情 • 共通の関心や目的 • 合理的な動機や同意 • 利害の結合
  1. 55. 55 ※ただし使い分けられることは少ない
  1. 56. かつてコミュニティは生活に寄り添ったものや宗 教的なもの、企業内が中心だったたが、現代はよ り動的なコミュニティが生まれつつある。 背景 • 移動手段の発達 • インターネットの登場 • 生活様式の多様化 • 雇用の変化 56 ② コミュニティの「動的」と「静的」 動的 静的 コミュニティを「動的」か「静的」かで分けることで少しだけ 見通しが良くなる。
  1. 57. 短期の時限付きプロジェクト 勉強会やユーザーグループ 学校やスタートアップ 会社や地域 家族 57 ② コミュニティの「動的」と「静的」 動的 静的 コミュニティを「動的」か「静的」かで分けることで少しだけ 見通しが良くなる。
  1. 58. これまでの議論を通して、「目的/情緒・愛着」軸と「動的/静 的」軸でコミュニティを分類する。 58 コミュニティの分類の二軸 目的 情緒 愛着 動的 静的
  1. 59. 分類するとこのような形になる。 59 各コミュニティのマッピング 企業 Star tup 地域 政治 Spo rts ゲー ム 家 族 目的 動的 静的 勉強会 学校 セラ ピー ユーザ グルー プ プロ ジェ クト 情緒 愛着 宗教
  1. 60. 本スライドが扱うコミュニティは、比較的「目的」のあるコ ミュニティが中心となる。 60 本スライドのコミュニティは「目的」寄り 目的 動的 静的 今日はこのあたり のコミュニティが 対象 情緒 愛着
  1. 61. 61 今回のコミュニティの話は 目的を持ったアソシエーション 寄りの話です
  1. 62. コミュニティという概念は広く使われているため、まず前提を 合わせてから本論に入る。 62 前提を合わせるために ③分類 どのようなコミュニ ティを対象にするか、 分類して整理する。 ①概念の整理 コミュニティと混同さ れがちな「オーディエ ンス」との違いを明ら かにする。 ②活動の整理 SNSマーケティングと の違いや、コミュニ ティマーケティングと の違いを整理する。 前提を合わせて ここから本論です
  1. 63. なぜコミュニティが大事なのか? 63
  1. 64. 1.前提の共有 2.なぜコミュニティが今大事なのか 3.コミュニティとは何か 4.コミュニティデザインの思考 5.ひとりひとりのためのコミュニティマネジ メント 64 今日のアジェンダ
  1. 65. ビジネス 政治 地域 仲間興味関心 NPO 学び 65 コミュニティの使えるところ
  1. 66. ビジネス 政治 地域 仲間興味関心 NPO 学び 66 ビジネスでのコミュニティに注目が集まる
  1. 67. スポーツ ゲーム OSS 67 コミュニティがビジネスにとって重要 従来からコミュニティが重要
  1. 68. スポーツ ゲーム OSS 68 Subscription: 顧客と長期的な関係性を持つ業種が増加 従来からコミュニティが重要 コミュニティが重要な新領域 • SaaS • D2C • 製造業のサービス化/従量課金 • メディアや教育(継続課金) • 体験系のサブスクリプション • その他サブスクリプション
  1. 69. スポーツ ゲーム OSS 69 Subscription: 顧客と長期的な関係性を持つ業種が増加 従来からコミュニティが重要 コミュニティが重要な新領域 多くのビジネスが サブスクリプション化する中で ユーザーとの長期的な関係がより重要に • SaaS • D2C • 製造業のサービス化/従量課金 • メディアや教育(継続課金) • 体験系のサブスクリプション • その他サブスクリプション
  1. 70. 70 多くのビジネスの発展には 企業とユーザーとの間で 長期的なつながりが 必要になってきている
  1. 71. 71 そこでコミュニティへの期待が増す
  1. 72. ビジネスにとってコミュニティが重要になってきている領域の 特徴として、以下のようなものが挙げられる。 72 コミュニティに期待されるビジネス貢献 コミュニティへの期待まとめ • 継続率 • 製品へのアイデア • サポートコスト削減
  1. 73. オンラインコミュニティを立ち上げた理由は「顧客満足度/継続 率」「製品へのアイデア集め」「サポートコスト削減」が多い 73 コミュニティの目的は継続率、アイデア、コスト削減 https://cmxhub.com/keystocommunityreadiness/ 9% 6% 14% 12% 25% 5% 10% 9% 17% 23% 4% 10% 7% 18% 9% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 売上向上 ブランド推進派の支援 サポートコスト削減 製品へのアイデア集め 顧客満足度・継続率 1位 2位 3位
  1. 74. 74 別の調査での 社内外のコミュニティへの期待を 見てみると…
  1. 75. The State of Community Management 2019 75 社内外のコミュニティの分類 活動 参加メンバー 社 外 コ ミ ュ ニ テ ィ 勉強会 ユーザーグループ 社外の製品ユーザー 共通の関心を持つ人 社 内 コ ミ ュ ニ テ ィ 社内コワーキング 社内コミュニティ 社内勉強会 社内従業員 関係会社の従業員
  1. 76. 組織の目的 参加メンバーの目的 社 外 コ ミ ュ ニ テ ィ 1. 顧客継続率 (61%) 2. サポートコストの削減 (52%) 3. イノベーション (32%) 1. 仲間とのネットワーク (77%) 2. 信頼と自信 (65%) 3. 新しいアイデア (61%) 社 内 コ ミ ュ ニ テ ィ 1. 文化と組織の変革 (61%) 2. 品質向上 (50%) 3. イノベーション (47%) 1. 仲間とのネットワーク (77%) 2. 新しいアイデア (76%) 3. より早い回答 (74%) The State of Community Management 2019 76 他の調査でも「継続率」「コスト削減」「アイデア」
  1. 77. 組織の目的 参加メンバーの目的 社 外 コ ミ ュ ニ テ ィ 1. 顧客継続率 (61%) 2. サポートコストの削減 (52%) 3. イノベーション (32%) 1. 仲間とのネットワーク (77%) 2. 信頼と自信 (65%) 3. 新しいアイデア (61%) 社 内 コ ミ ュ ニ テ ィ 1. 文化と組織の変革 (61%) 2. 品質向上 (50%) 3. イノベーション (47%) 1. 仲間とのネットワーク (77%) 2. 新しいアイデア (76%) 3. より早い回答 (74%) 77 参考)社内外のコミュニティの組織と参加者の目的
  1. 78. コミュニティへの期待はほぼカスタマーサクセスの期待と同様。 78 コミュニティが良くなるとカスタマーサクセス コミュニティへの期待まとめ • 継続率 • 製品へのアイデア • サポートコスト削減 カスタマーサクセスが 期待される領域と ほぼ同じ
  1. 79. 79 コミュニティが 重要になってきた背景は カスタマーサクセスが 重要になってきた背景と似ている
  1. 80. ビジネスで使えるコミュニティ 80
  1. 81. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 81 ビジネスにおけるコミュニティ コミュニティが使われるところ コミュニティの活用は様々なビジネ ス分野で期待されている。 • マーケティング • プロダクト • プラットフォーム • カスタマーサポート • カスタマーサクセス • HR • イノベーション
  1. 82. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 82 マーケティングにおけるコミュニティ マーケティング 自社製品の販促からリサーチまで、 コミュニティが活用されてきている。 • アンバサダーマーケティング • コミュニティマーケティング • MROC (Marketing Research Online Community) • UGC (User Generated Content) • バイラルマーケティング • ブランドマネジメント • コンテンツマーケティング
  1. 83. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 83 ビジネスにおけるコミュニティ プロダクト プロダクト改善のための洞察が得ら れるコミュニティの構築も従前から 行われている。 例) • 製品や機能へのフィードバック • 機能実装の要望や投票 • ベータ版プロダクトコミュニティ • サプライヤや流通業者など、社外 との拡張型ナレッジシステム構築
  1. 84. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 84 プラットフォームにおけるコミュニティ プラットフォーム 開発が関わる場合は開発者コミュニ ティを作り上げていく場合があるほ か、マッチングプラットフォームで はサプライサイドのコミュニティを 構築することがある。 例) • デベロッパーリレーションズ活動 • 技術者認定制度 • Lyft/Airbnb など、プラット フォームでの供給者コミュニティ
  1. 85. 85 カスタマーサポートにおけるコミュニティ カスタマーサポート 正規のカスタマーサポートでは受け きれない質問(細かい質問など)を コミュニティで受けることが可能。 • 課題解決フォーラムでのサポート • アフターケアの一部担当 • UGC によるコンテンツの提供 • 顧客満足度やロイヤリティの向上 マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション
  1. 86. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 86 カスタマーサクセスにおけるコミュニティ カスタマーサクセス 継続率向上や課題解決、新規顧客の 獲得のためにコミュニティが活用で きる。 • 継続率やエンゲージメント向上 • 顧客の学習の促進 • 製品やサービスへの意見、不満の 収集 • コンテンツ生成や課題解決 • 新規顧客獲得やアップセル、クロ スセルの機会の提供 • アドボケイトユーザーの維持獲得
  1. 87. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 87 HR におけるコミュニティ HR 社内のコミュニティを促すことで、 従業員や採用に影響を与える。部活 やピアラーニング、リファラル採用 など。自社の卒業生コミュニティを 作ることで再雇用に繋げることも。 例) • 従業員継続率 • 従業員エンゲージメント • 従業員向けトレーニング • 採用への影響(候補者プール等) • マネージャー&幹部候補育成
  1. 88. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 88 イノベーションにおけるコミュニティ イノベーション 社内外のコミュニティや周辺的参加 を促すことで、新たなイノベーショ ンを起こそうとする取り組みが増加。 例) • オープンイノベーション • コワーキングスペース運用 • 社内ナレッジマネジメント • 社内コミュニティ Q&A • 新しいアイデアの交流 • 社内コミュニケーション改善
  1. 89. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 89 ビジネスにおけるコミュニティ すべての領域において Community Management の知見が活用できる
  1. 90. マーケティン グ プロダクト プラット フォーム カスタマーサ ポート カスタマーサ クセス HR イノベー ション 90 カスタマーサクセスにおけるコミュニティ カスタマーサクセス 継続率向上や課題解決、新規顧客の 獲得のためにコミュニティが活用で きる。 • 継続率やエンゲージメント向上 • 顧客の学習の促進 • 製品やサービスへの意見、不満の 収集 • コンテンツ生成や課題解決 • 新規顧客獲得やアップセル、クロ スセルの機会の提供 • アドボケイトユーザーの維持獲得 今日は特にカスタマーサクセスについて
  1. 91. カスタマーサクセスにおける コミュニティ 91
  1. 92. 92 コミュニティを使って 顧客をより成功させる Customer Success through Community
  1. 93. 93 コミュニティを使って 顧客をより成功させる Customer Success through Community
  1. 94. 94 ①コミュニティを育てることで 顧客の問題解決が早くなる
  1. 95. 95 カスタマーサクセスでもコミュニティは利用できる コミュニティタッチ テックタッチ ロータッチ ハイタッチ 顧客の課題を誰かが解決できればいい。CSM がヒーローになる 必要はない。 コミュニティがうまくいけば… • ブログ等でノウハウ記事が出る • フォーラムで問題解決ができる
  1. 96. 96 カスタマーサクセスでもコミュニティは利用できる コミュニティがうまくいけば… • ブログ等でノウハウ記事が出る • フォーラムで問題解決ができる 効果 • サポートコスト削減 • 社員数以上にスケールする問題解決 ※ただしコンテンツについてはコミュニティは補佐的 な(微細な)問題解決のほうに向いています コミュニティタッチ テックタッチ ロータッチ ハイタッチ 誰かが解決できればいい。CSM がヒーローになる必要はない。
  1. 97. 97 「知識」は集団や環境に宿る
  1. 98. • ノウハウを持つ人が多くなることで手助けできる人が増える → 手助けできる人が増えれば、使える人が加速度的に増える • みんなが普段使っているようになれば違う場所でも同じノウ ハウが使える → ラーニングコストが下がる • コミュニティで不意に知識を手に入れられる → Unknown unknown を知るきっかけにもなる 98 知識はコミュニティに溜まる
  1. 99. https://medium.com/@tumada/foundx-mission-background-a7c8d51759b9 99 集団に宿る知性については のミッションも参考 FoundX のミッションを決めた背景: 「ゆとり」と「ひらかれた社会」
  1. 100. 100 ② コミュニティを通して 製品やサービスへの エンゲージメントと継続率を 高めてもらう
  1. 101. 101 従来はユーザーと自分たちの関係性強化 従来: ユーザーと自分たちの関係性を強める 従来はユーザーと自分たちとの関係性の強化が主なコミュニ ケーションやカスタマーサクセスの手段だった
  1. 102. 102 ユーザー同士のつながりを強くして集団を強くする ユーザー同士の関係性にも気を配ることで 集団全体としてののつながりを強くする 従来: ユーザーと自分たちの関係性を強める ユーザー同士のつながりを作ることで、集団全体でのエンゲー ジメントを高めることができる
  1. 103. 103 【質問】 「あの会社も使っているから」 という理由で 製品を選んだことがある人?
  1. 104. 104 コミュニティが強くなれば… ユーザー同士のつながりを強くすることで ユーザー同士のつながりを作り、コミュニティが強くなれば…
  1. 105. 105 コミュニティの力を使ってエンゲージメントと継続 自分たちと顧客とのつながりも強まるユーザー同士のつながりを強くすることで コミュニティが強くなることで、自分たち(企業)とユーザー とのつながりもより強固にすることができる
  1. 107. かつてのマーケティングはファネルモデルだった https://www.hubspot.com/flywheel 107 カスタマーサクセスの Flywheel モデルを作る ファネルモデル 幅広くリーチして最終的に顧客へと 変化するモデル
  1. 108. 現在は Flywheel モデルへの注目が集まりつつある https://www.hubspot.com/flywheel 108 カスタマーサクセスの Flywheel モデルを作る 顧客 惹きつける Flywheel モデル 顧客をプロモーターへと変え、顧客 が新たな顧客を呼び込むモデル ファネルモデル 幅広くリーチして最終的に顧客へと 変化するモデル
  1. 109. 109 例)有名な Amazon の Flywheel モデル
  1. 111. 中堅 企業 中小企業 https://tomtunguz.com/saas-innovators-solution/ 111 従来の他企業のやり方 中堅市場向け セールスチーム SMB マーケティング エンタープライズ セールスチーム アウトバウンド (ハンター) インバウンド (ファーマー) アウトバウンド (ハンター) 大企業 従来の企業では主にアウトバウンドを活用したセールス手法が 中心だった。 主な担当チーム 主な手法
  1. 112. 中堅 企業 中小企業 https://tomtunguz.com/saas-innovators-solution/ 112 アトラシアンの Flywheel モデル 中堅市場向け セールスチーム SMB マーケティング エンタープライズ セールスチーム インバウンド インバウンド アウトバウンド 大企業 製品の優秀さを軸にコミュニティを作り、大企業であってもコ ミュニティからの口コミを中心としたインバウンドから始まり、 小さなチームから部署へ、部署から全社へと展開するモデル。 主な担当チーム 主な手法
  1. 113. その結果、Atlassian はセールス&マーケティングのコストが圧 倒的に低くなっている。 https://www.intercom.com/blog/podcasts/scale-how-atlassian-built-a-20-billion-dollar-company-with-no-sales-team/ 113 Atlassian のセールスとマーケティングのコストは低い 19%
  1. 114. Flywheel モデルを機能させるためにも、コミュニティは重要 https://www.hubspot.com/flywheel 114 Flywheel モデルとコミュニティは支え合う 顧客 惹きつける Flywheel モデル 顧客をプロモーターへと変え、顧客 が新たな顧客を呼び込むモデル コミュニティ コミュニティを通して長期のエン ゲージメントを得る お互い 支え合う
  1. 115. 115 顧客を成功させて幸福にして 顧客をプロモーターへとしていく そのためにコミュニティは重要
  1. 116. 116 顧客を成功させて幸福にして 顧客をプロモーターへとしていく そのためにコミュニティは重要
  1. 117. Edelman Trust Barometer によるリサーチ 117 84 が紹介から始まる B2B の購買プロセスの %
  1. 118. 118 コミュニティ参加者からの紹介で 新規顧客を獲得できる
  1. 119. 多くの顧客は企業のメッセージや広告は信じず、身近な人から のアドバイスを信じるようになってきていると回答。 https://blog.hubspot.com/news-trends/customer-acquisition-study 119 会社を信じなくなり始めている顧客 81% 55% 65% 65% 友達や家族か らのビジネス アドバイスを 信じる 購入先の企業 を以前ほど信 じない 企業のプレス リリースを信 じない 広告を信じな い
  1. 120. Flywheel モデルを機能させるためにも、コミュニティは重要 https://www.hubspot.com/flywheel 120 コミュニティを通して紹介してもらう 顧客 惹きつける Flywheel モデル 顧客をプロモーターへと変え、顧客 が新たな顧客を呼び込むモデル コミュニティ コミュニティを通して長期のエン ゲージメントを得る お互い 支え合う
  1. 121. 121 ③コミュニティを通して 顧客フィードバックを得られて 製品の改善に活用できる
  1. 122. 製品に貢献するするコミュニティ作り • プロダクトチームは社内からの声を軽 視しがちだが、顧客の声は聞いてくれ やすい • 顧客の声を届けることでプロダクトが 良くなる 122 コミュニティを活用して製品チームにフィードバック ①コミュニティ で話して ②製品チームに フィードバック
  1. 123. 製品に貢献するするコミュニティ作り • プロダクトチームは社内からの声を軽 視しがちだが、顧客の声は聞いてくれ やすい • 顧客の声を届けることでプロダクトが 良くなる 123 コミュニティを活用して製品チームにフィードバック ①コミュニティ で話して ②製品チームに フィードバック 製品コミュニティから直接 製品フィードバックが行われやすくなる
  1. 124. 製品に貢献するするコミュニティ作り • プロダクトチームは社内からの声を軽 視しがちだが、顧客の声は聞いてくれ やすい • 顧客の声を届けることでプロダクトが 良くなる 124 コミュニティを活用して製品チームにフィードバック ①コミュニティ で話して ②製品チームに フィードバック 他の顧客の成功にも貢献する 製品コミュニティから直接 製品フィードバックが行われやすくなる
  1. 125. 125 顧客と「つながり続ける」ことが 競争力につながる時代に なってきている
  1. 126. 126 さらにコミュニティは 長期になればなるほど ROI が高まる
  1. 127. コミュニティは模倣されづらく、さらに経年とともに ROI が伸 びる傾向 (10 年目のコミュニティは 10,158% の ROI) The State of Community Management 2019 127 コミュニティとネットワーク効果
  1. 128. カスタマーサクセスがコミュニティに携わることで得られる、 カスタマーサクセス側のメリットは以下の通り。 128 カスタマーサクセスにとってのコミュニティのメリット 製品フィードバック 顧客から製品への フィードバックサイク ルを早めることで、製 品の質を向上させるこ とができる 問題解決と費用削減 フォーラムなどを使い 素早く、かつコストを 抑えながら顧客の問題 解決支援ができる 継続率と新顧客紹介 顧客満足度を上げるこ とで継続率とエンゲー ジを挙げながら、新た な顧客の紹介を促すこ とができる
  1. 129. 129 ただしコミュニティは銀の弾丸ではない
  1. 130. いくつかの場面においてコミュニティが特に機能する場合があ ると考えられる。 130 コミュニティがビジネスで特に機能するであろう条件 ブランド 顧客の特定のアイデン ティティを強化するよ うなブランドのような 場合、コミュニティは アイデンティティの寄 り添う場として機能し うる。 例)ハーレーダビッド ソン 活用に知識が必要 製品を活用するために ユーザーに十分な知識 が必要な場合、コミュ ニティは知識の貯蓄場 所として機能するほか、 コンテンツを生まれる 仕組みを作ることがで きる。 例)AWS など ビジネスの成長度 コミュニティは急速に は成長しないので、事 業の急成長には寄与し ないことも多い。長期 的な視野を持つビジネ スの場合、正当化しや すい。 → スタートアップでの 短期的な収益化は難し いが、成功すれば強い
  1. 132. 132 コミュニティは難しい しかしうまく成功させられれば 他社が早々真似できない資産となる
  1. 133. 133 つながりの 維持と強化 コミュニティでさらに進歩するカスタマーサクセス
  1. 134. 134 つながりの 活用 つながりの 維持と強化 コミュニティでさらに進歩するカスタマーサクセス (新規顧客紹介、 ユーザー同士の問題解決、 製品フィードバック等)
  1. 135. 135 つながりの 活用 つながりの 維持と強化 つながりによる 顧客の成功 の連鎖 コミュニティでさらに進歩するカスタマーサクセス
  1. 136. 136 顧客同士がつながりあう コミュニティを育てていくことで 顧客の成功と自社の成功の両方に つながっていく
  1. 137. コミュニティとは何か 137
  1. 138. 1.前提の共有 2.なぜコミュニティが今大事なのか 3.コミュニティとは何か 4.コミュニティデザインの思考 5.ひとりひとりのためのコミュニティマネジ メント 138 今日のアジェンダ
  1. 139. 以下の 3 つに分けてコミュニティの特徴を整理する。 139 コミュニティの 3 つの特徴 種類 傾向 ライフ サイクル
  1. 140. まずはコミュニティの種類の整理から行う。 140 コミュニティの 3 つの特徴 種類 傾向 ライフ サイクル
  1. 141. 一旦このような分類を行ったが、今回は別の分類を行う。 141 各コミュニティのマッピング 企業 Star tup 地域 政治 Spo rts ゲー ム 家 族 目的 動的 静的 勉強会 学校 セラ ピー ユーザ グルー プ プロ ジェ クト 情緒 愛着 宗教
  1. 142. 種類 中心 説明 例 Communities of Interest 興味や 関心 共通する情熱を持つ 映画好き、製品好き Communities of Place 場所 同じ地域でのつなが りを持つ マンション管理組合、 地域活動 Communities of Action 行動 特定のイベントや原 因のための集まり ビル建設への反対活 動 Communities of Practice 実践 共通する情熱を持ち、 学びのために定期的 に交流する 勉強会、職場、学び Building successful communities of practice 142 コミュニティの種類の違い
  1. 143. 種類 中心 説明 例 Communities of Interest 興味や 関心 共通する情熱を持つ 映画好き、製品好き Communities of Place 場所 同じ地域でのつなが りを持つ マンション管理組合、 地域活動 Communities of Action 行動 特定のイベントや原 因のための集まり ビル建設への反対活 動 Communities of Practice 実践 共通する情熱を持ち、 学びのために定期的 に交流する 勉強会、職場、学び Building successful communities of practice 143 特に今回のスライドは実践コミュニティ寄りの話
  1. 144. 実践コミュニティの構成要素 領域(ドメイン) ドメインなきコミュニティは存在理由がない コミュニティ 相互交流なくして共通性と多様性はない 実践(プラクティス) 実践なきコミュニティは趣味(たとえ共通の関心 があっても) これら3つを並行して発展させることで学 びが促進される 144 実践コミュニティ:明確な目的を持った学び
  1. 145. 実践コミュニティには「暗黙知」と「形式知」を統合し、学び を促進するための働きも期待できる。 コミュニティオブプラクティスから引用 145 暗黙知と形式知の統合の場としての実践コミュニティ 実践コミュニティ 学習 ビジネスプロセス 作業グループ チーム 知識資本の世話 共有、文書化、検証 知識資本の適用 問題解決/品質保証/知識 の活用
  1. 146. 状況に埋め込まれた学習 • 同じ著者の 1991 年の著書 • 実践共同体には「周辺参加」か ら始まり、十全参加に移行する • 一人前になる間にメンバーにア イデンティティが形成される • 共同体の中での協同的な活動で を通して価値や意義を見出す • 外的報酬でも内的報酬でもなく、 参加しつつある実感が大事 146 参考)正統的周辺参加 (LPP) と状況的学習 (SL)
  1. 147. 147 各メンバーの違い:コーディネーター コーディネーター● イベントを計画し、メンバーを結び付ける人
  1. 148. 148 グループの違い:コアグループ コアグループ コーディネーター● イベントを計画し、メンバーを結び付ける人 コアグループ (10 – 15%) コミュニティに積極的に参加し、導き、コー ディネーターを助ける
  1. 149. 149 グループの違い:アクティブグループ コアグループ アクティブグループ コーディネーター● イベントを計画し、メンバーを結び付ける人 コアグループ (10 – 15%) コミュニティに積極的に参加し、導き、コー ディネーターを助ける アクティブグループ 定期的に参加したり、時折参加する人
  1. 150. 150 グループの違い:周辺グループ コアグループ アクティブグループ 周辺グループ コーディネーター● イベントを計画し、メンバーを結び付ける人 コアグループ (10 – 15%) コミュニティに積極的に参加し、導き、コー ディネーターを助ける アクティブグループ 定期的に参加したり、時折参加する人 周辺グループ めったに参加しない人たち。コミュニティが組 織と異なるのはこの周辺グループを許すから
  1. 151. 151 メンバーの違い:アウトサイダー コアグループ アクティブグループ 周辺グループ コーディネーター● イベントを計画し、メンバーを結び付ける人 コアグループ (10 – 15%) コミュニティに積極的に参加し、導き、コー ディネーターを助ける アクティブグループ 定期的に参加したり、時折参加する人 周辺グループ めったに参加しない人たち。コミュニティが組 織と異なるのはこの周辺グループを許すから アウトサイダー メンバーではないが、コミュニティに関心を持 つ人や知的隣人たち
  1. 152. 152 コーディネーターの役割: コミュニティマネージャに類似 コーディネーターはコミュニティの 領域に焦点を当て、関係を維持し、 実践の開発を助ける役割を持つ • 領域内の重要な問題を特定する • イベントを企画し推進する(最 も目に付く仕事) • メンバーを非公式に結びつける • メンバーの成長に手を貸す • 実践の構築に手を貸す • コミュニティと公式組織の境界 を管理する • メンバーの貢献を評価する コアグループ アクティブグループ 周辺グループ
  1. 153. 153 コーディネーターの失敗要因 コーディネーターの失敗要因は… コアグループ アクティブグループ 周辺グループ 時間 そもそも時間を割いていない (コミュニティよりほかの仕事 を優先する) 公共 対 私的空間 公的な活動(イベントや議論な ど)に注力し、私的空間(イベ ントの合間の個人間のつながり や問題解決)を重視しない 人脈づく りの能力 メンバーとの関係性作りができ ない、能動的に交流のきっかけ を作れない 専門知識 専門的な問題の理解ができない
  1. 154. 154 個人の学習を進めるうえで 知っておいたほうが良いモデル
  1. 155. 155 経験学習のモデル コルブによれば、人は経験学習 のサイクルを通して学ぶことが できると言われている。具体的 経験 内省的 観察 抽象的 概念化 能動的 実験 コルブの経験学習のモデル
  1. 156. 156 経験学習とコミュニティ 何かの活動 (会社や地域貢献等) を目的としたコミュニティは 「具体的経験」や「能動的実 験」を提供できる。 勉強会などのコミュニティ活動 は主に「内省的観察」「抽象的 概念化」を担当すると考えられ る。 具体的 経験 内省的 観察 抽象的 概念化 能動的 実験 コルブの経験学習のモデル
  1. 157. 157 コミュニティは学びに活かせる
  1. 158. 158 コミュニティは学びに活かせる 製品のコミュニティがあることで 製品をより良く知ってもらう 機会を提供できる
  1. 159. 159 コミュニティは学びに活かせる 製品のコミュニティがあることで 製品をより良く知ってもらう 機会を提供できる 製品利用率が高まる
  1. 160. 以下の 3 つに分けてコミュニティの特徴を整理する。 160 コミュニティの 3 つの特徴 種類 傾向 ライフ サイクル
  1. 161. 161 コミュニティ一般の性質を 知ることは重要
  1. 162. 人が安定的な関係を維持できる 人数の認知的な上限 • 平均すると 150 人程度と推 定された • 週に一回程度話す人、1か月 に一回程度話す人、数か月 に一回程度話す人、1年に1 回程度の人、ほとんど接触 がない人などに分かれる 図と話す回数は『ウェブはグループで進化する』などを参照 162 ダンバー数とコミュニティのサイズ 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 🙍 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 🙍 🙍 🙍 🙍 🙍 🙍 🙍 🙍🙍 🙍 🙍 🙍 5人 15 人 50 人 150 人 500 人
  1. 163. 『ウェブはグループで進化する』 著者は Google -> Facebook • インフルエンサーではなく「親しい仲 間」からの影響力が大きい • シェアされるのは事実ではなく感情 • どのような人間関係を維持するかは人 によって異なる(最小限型、集中型、 選択型、広範囲型) • 友人の維持の仕方も人によって異なる 163 小さなグループの強み
  1. 164. イノベーターハブが出発点となるが、一般に到達するまでには フォロワーハブを経由する(しかしフォロワーハブが受け入れ るまでには時間がかかる傾向にある)。 ウェブはグループで進化する 164 イノベーターハブとフォロワーハブの違い 👤 👤 👤 🙎 👤🙎 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 👤 🙎 🙎 👤 🙎 👤 🙎 🙎 👤 イノベーターハブ フォロワーハブ 一般への普及
  1. 165. 人のつながりを強くするためには回数と時間をかけること。 How many hours does it take to make a friend? 165 人のつながりは「回数」と「時間」で強くなる 一緒の時間を過ごす Hall (2018) によれば、 • カジュアルな友人になるためには 40 ~ 60 時間 • 友達と呼べる仲になるためには 80 ~ 100 時間 • 親しい仲になるためには 200 時 間 単純接触効果 会えば会うほどその人に対して好意 を持つ傾向にある。 機動性の高いサブグループで頻繁に会う機会を作ることができる
  1. 166. https://penntoday.upenn.edu/news/damon-centola-tipping-point-large-scale-social-change 166 25% Rule: 25% の人が変わると社会運動が起こる
  1. 167. インターネットコミュニティで 良く言われている法則。 • クリエイターは 1% • 貢献者は 9% • 読んでるだけの人は 90% https://en.wikipedia.org/wiki/1%25_rule_%28Internet_culture%29 167 1% の法則 (90-9-1 Rule)
  1. 168. 168 コミュニティへの貢献はかなり偏る
  1. 169. コミュニティには偏りが起きるのが通常。 https://community.spotify.com/t5/Community-Blog/CONTEST-Four-Years-of-the-Spotify-Community/ba-p/1287781 / http://arxiv.org/pdf/1407.2893v1.pdf 169 コミュニティには偏りが出るもの 例)GitHub のプロジェクト • 10 人以上のチームを持つプロ ジェクトは全体の 1% 未満 • 多くの良いプロジェクトで、たっ た 1, 2 人のメンバーがほとんど のコードを書いている • 中心メンバーがプロジェクトを牽 引しており、その仕事量はそれ以 外のメンバーの仕事量を足したも のよりも多い 例)Spotify の RockStar • 120~150 人の参加者から 158,000 の投稿 • ユーザーから「解決した!」と感 謝のあった 18,535 の解決策うち 12,600 が Rock Star プログラム 参加者からのもの • 12,600 のうちトップ 0.0036% のメンバーが 68% を投稿 • うち 1 人のトップメンバーが 47,000 の投稿
  1. 170. 170 そしてコミュニティのほとんどは 失敗する (成功しているコミュニティが 多いように見えるのは生存者バイアス)
  1. 171. Indispensable Community 171 0.7% 2012 年の調査では、約 700+ のオンラインコミュニティのうち 意味のあるレベルの活動をしていたコミュニティは
  1. 172. 以下の 3 つに分けてコミュニティの特徴を整理する。 172 コミュニティの 3 つの特徴 種類 傾向 ライフ サイクル
  1. 173. コミュニティには二つのライフサイクルがある。 173 コミュニティのライフサイクル 個人のライフサイクル 個人がコミュニティに参加するとき のライフサイクル。カスタマー ジャーニーマップに近い。 コミュニティのライフサイクル コミュニティがどのような経緯をた どって成長・衰退していくかのライ フサイクル。
  1. 174. まずはコミュニティのライフサイクルの解説から始める。 174 コミュニティのライフサイクル 個人のライフサイクル 個人がコミュニティに参加するとき のライフサイクル。カスタマー ジャーニーマップに近い。 コミュニティのライフサイクル コミュニティがどのような経緯をた どって成長・衰退していくかのライ フサイクル
  1. 175. 175 コミュニティライフサイクルの 3 つのモデル
  1. 176. 以下の 3 つのモデルを紹介する。用途に応じて利用すること。 176 代表的なコミュニティのライフサイクルのモデル ③ その他のモデル • タックマンのチーム 推移モデル • Scott Peck のモデル ①Feverbeeモデル オンラインのコミュニ ティのモデル。元は Iriberri などの論文か ら。 ② 実践モデル 実践コミュニティで紹 介されているモデル
  1. 177. https://www.feverbee.com/wp-content/uploads/2015/03/revampedlifecycle.pdf もともとは A Life-Cycle Perspective on Online Community Success (Iriberri, 2009) など 177 (1) オンラインコミュニティのライフサイクル 初期 構築期 成熟期 飽和期 分裂期
  1. 178. 初期 構築期 成熟期 飽和期 分裂期 メンバー 創設メンバー たち トピックの愛 好家 アーリーマ ジョリティ レイトマジョ リティ トピックの新 参者 月数 0 ~ 6 6 ~ 12 12 ~ 18 18 ~ 24 24+ 中心人物以外 からの成長 < 50% 50 ~ 90% 90 ~ 99% > 99% > 99% 中心人物以外 の活動 < 50% 50 ~ 90% 90 ~ 99% > 99% > 99% コミュニティ 感 なし 限定的 発展中 強い 変化 MAU 0 - 50 50 - 250 250 – 1,000 1,000 – 10,0000 10,000+ 参加の理由 創設メンバの 友達 ニッチな興味 関心への附合 明確な価値が あるから 多くの友達が 参加している 学習のための ベストな場所 https://www.feverbee.com/wp-content/uploads/2015/03/revampedlifecycle.pdf 178 (1) ライフサイクルの段階
  1. 179. 初期 構築期 成熟期 飽和期 分裂期 メンバー 創設メンバー たち トピックの愛 好家 アーリーマ ジョリティ レイトマジョ リティ トピックの新 参者 月数 0 ~ 6 6 ~ 12 12 ~ 18 18 ~ 24 24+ 中心人物以外 からの成長 < 50% 50 ~ 90% 90 ~ 99% > 99% > 99% 中心人物以外 の活動 < 50% 50 ~ 90% 90 ~ 99% > 99% > 99% コミュニティ 感 なし 限定的 発展中 強い 変化 MAU 0 - 50 50 - 250 250 – 1,000 1,000 – 10,0000 10,000+ 参加の理由 創設メンバの 友達 ニッチな興味 関心への附合 明確な価値が あるから 多くの友達が 参加している 学習のための ベストな場所 https://www.feverbee.com/wp-content/uploads/2015/03/revampedlifecycle.pdf 179 初期は自分たちが頑張るしかない
  1. 180. 180 コミュニティの時期によって コミュニティマネージャーの タスクは異なる
  1. 181. コミュニティマネージャーはそれぞれのコミュニティの段階に 応じてタスクや役割が異なる 181 段階によって異なる 初期 構築期 成熟期 飽和期 分裂期 人 良い初期メン バーの勧誘 拡大のための 活動 適切な規模拡 大と維持 規模の維持 衝突 資源 ボランティア などで集める 運営資金など の獲得 ROI の明示 効率性の重視 分配 イベント 自ら開催する 自ら開催しつ つ巻き込む 開催を支援す る 開催の数を維 持する 適切にマネジ メントする CM の役割 リーダー リーダー兼 フォロワー フォロワー兼 対立の解消 フォロワー兼 意思決定 リーダー
  1. 182. 実践コミュニティでは異なる発展段階が提示されている コミュニティオブプラクティス p. 116 182 (2) 実践コミュニティの発展段階 潜在 結託 成熟 維持・向上 変容 発見・想像 孵化させる 価値をもたらす 集中・拡張 所有・受容性 終わらせる 存続させる 時間 活力と認知度 のレベル
  1. 183. 183 コミュニティの時期によって コミュニティマネージャーの タスクは異なる(再掲)
  1. 184. 潜在 結託 成熟 維持・向上 変容 活動 共通項を見つける 価値根拠を示す イベントを始める 集中と拡大、プロ セスの策定、コ ミュニティの価値 評価 中年の危機を乗り 越える 寿命を迎える • 衰弱する • 社交クラブ化 する • 分裂や合併 • 制度化 変化を受け入れつ つ、コミュニティ を打ち切ること 領域(ド メイン) ドメインの範囲の 定義 知識の共有が役立 つことを立証 役割を明確化する 影響力を高める コミュニ ティ 既存のつながり コーディネーター と実践リーダー候 補を割り出す 強い結びつきと信 頼関係を創り出す コーディネーター に正当性を与える コアなつながりを 作る 境界をはっきりさ せる 活性化させ続ける、 コアグループに積 極的にスカウト、 新しいリーダーや 新メンバーを育て る 実践(プ ラクティ ス) どんな知識を必要 としているかを割 り出す どの知識をどのよ うに共有するべき かを具体的にする 知識を体系化する、 知識のギャップを 埋める コミュニティを最 先端の状態に留め る コミュニティ・オブ・プラクティスより 184 (2) 実践コミュニティの発展段階と対応タスク
  1. 185. Wellness for Helping Professionals 185 (3) その他のモデル Scott Peck の四段階 Scott Peck (1990) によれば、コ ミュニティは以下の 4 段階を経て発 達していく。 1. 疑似コミュニティ 2. カオス 3. 空 4. 本当のコミュニティ Tuckman のチームモデル チームで良く使われる「形成期」 「混乱期」「統一期」「機能期」の モデル。
  1. 186. 186 コミュニティは必ずいつか衰退する
  1. 187. 187 コミュニティは 維持し続けることが難しい
  1. 188. コミュニティの衰退の主な原因は以下の通り。 188 コミュニティの衰退が起こる理由 メンバーの経年変化 メンバーのライフス テージが変っていくこ とで必ずコミュニティ 全体にも変化が起こる。 メンバーの固定化 メンバーが固定化し、 新規参入がないままだ と、そのコミュニティ は衰退する傾向にある。 目的や興味の劣化 コミュニティの中心と なる興味や目的、製品 などが衰退すると、同 時にコミュニティも衰 退する。
  1. 189. コミュニティが衰退した後にできることはいくつかある。 189 コミュニティの衰退時にできること コミュニティ終了 一旦コミュニティを明確に終わら せる。これには労力がかかること も多い。 別コミュニティ作成 目的や興味関心が続く場合、新た なメンバーたちで別コミュニティ を作成する。
  1. 190. 190 一つ一つのコミュニティや社会運動は 必ず失敗に終わる
  1. 191. 191 一つ一つのコミュニティや社会運動は 必ず失敗に終わる それでも何度も繰り返されることで 全体として前に進むことも多い
  1. 192. 次に個人のライフサイクルに注目する。 192 コミュニティのライフサイクル 個人のライフサイクル 個人がコミュニティに参加するとき のライフサイクル。カスタマー ジャーニーマップに近い。 コミュニティのライフサイクル コミュニティがどのような経緯をた どって成長・衰退していくかのライ フサイクル
  1. 193. ライフサイクルにおいてはいくつかの側面がある。 193 個人のライフサイクル 1.関与度 2. 技能 3. 動機 個人のライフサイクルの三要素
  1. 194. 194 (1) 関与度 エンゲージメントは変わっていく
  1. 195. 195 コミュニティへの関わり方の個人のライフサイクル 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 関与度の向上は「興味」「ゲート」「オンボード」「関与」 「規範化」「パフォーマンス」の順に起きる。
  1. 196. 196 コミュニティへの関わり方の個人のライフサイクル 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱 またそれぞれのタイミングで離脱が起こることもある。 離脱離脱
  1. 197. ステージ 各段階(ステージ)の説明 個人の活動の例 興味 Attracted コミュニティを知り興味を持つ Web で知る、イベント ゲート Gated コミュニティに入る試験の受講や参 加許可を得る段階(ない場合も) 入団テストや相性、参加意思表明 オンボード Onboarded コミュニティに慣れる支援を受ける 新メンバーとしての紹介、儀礼、 関与 Engaged コミュニティに深く関わり始める。 対立や不和も同時に起こる。 イベントへの継続的な参加や関与、 規範化 Norm コミュニティの規範を身に着け、関 係性が安定し、役割を見つける 役割を与えられる(見つける)、 パフォーマンス Performed 個人として機能し、コミュニティの 目的に応じた成果を継続的に出す リーダーや役割の機能を持つ、 離脱 Disengaged 様々な理由でコミュニティから離脱 する 個人としての活動が衰える、別のコ ミュニティに向かう 197 個人のコミュニティライフサイクルの流れ
  1. 198. 198 それぞれの段階で 新規コミュニティ参加者と 既存コミュニティ参加者は やるべきタスクが異なる
  1. 199. Tuckman のモデルなどを参考 199 コミュニティへの関わり方の個人のライフサイクル コミュニティ 審査を受ける 初期イベントの 参加、 集まりへの参加、 少しの貢献 役割の実施 リーダーとして の貢献、次世代 メンバー貢献 意識的離脱、 マーケティング、 勧誘 審査、面談、 初期フェーズ支 援、イベントの 紹介 定常的な勧誘、 貢献への誘引 役割の提供、 リーダー育成 役割変更 引き止め、関与 の増大 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱 新メン バー 既存メ ンバー 活動やタスク それぞれのステータスに合わせたタスクは以下の表の通り
  1. 200. 200 コミュニティによって やるべきタスクは異なるので注意
  1. 201. Tuckman のモデルなどを参考 201 コミュニティへの関わり方の個人のライフサイクル コミュニティ 審査を受ける 初期イベントの 参加、 集まりへの参加、 少しの貢献 役割の実施 リーダーとして の貢献、次世代 メンバー貢献 意識的離脱、 マーケティング、 勧誘 審査、面談、 初期フェーズ支 援、イベントの 紹介 定常的な勧誘、 貢献への誘引 役割の提供、 リーダー育成 役割変更 引き止め、関与 の増大 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱 新メン バー 既存メ ンバー 活動やタスク それぞれのステータスに合わせたタスクは以下の表の通り 詳細は後述の「体験とプロセスのデザイン」で
  1. 202. 202 個人のライフサイクルが進むにつれて Sense of Community が増す
  1. 203. McMillan and Chavis (1986) らによって提唱されたのが「コ ミュニティ感覚」。主に以下の 4 つの構成要素からなる。 1. メンバーシップ 境界、感情的な安全、所属感と帰属感、個人的な投資、共通 の記号システムなどの相互効果 2. 影響力 コミュニティへの影響力とコミュニティからの影響力 3. ニーズの統合と満足 コミュニティ参加による報酬 4. 共有された感情的なつながり コンタクトの数、交流の質、イベントへの近接、共通体験 https://pdfs.semanticscholar.org/e5fb/8ece108aec36714ee413876e61b0510e7c80.pdf 203 Sense of Community: コミュニティ感覚
  1. 204. 個人のライフサイクルが進むとともに「コミュニティ感覚 (Sense of Community)」が増す。詳しくは『評価とフィード バック』。 204 Sense of Community 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱
  1. 205. 205 (2) 技能 技能は発達していく
  1. 206. コミュニティに入ることで、そこで必要な技能が習熟していく。 Dreyfus Model of Skill Acquisition https://www.oreilly.co.jp/pub/9784873114033/PTL_sample03.pdf 206 ドレイファスの技能習得モデル(個人の技能) 初心者 (beginner) 中級者 (advanced beginner) 上級者 (competent) 熟練者 (Proficient) 達人 (Expert) 一言でいうと レシピが必要 全体像を見た がらない 問題解決がで きる 自己補正が可 能 直観で動く 想起 非状況的 状況的 状況的 状況的 状況的 認識 部分 部分 全体 全体 全体 決定 分析的 分析的 分析的 直観的 直観的 意識 モニタリング モニタリング モニタリング モニタリング 一体化
  1. 207. 初心者 (beginner) 中級者 (advanced beginner) 上級者 (competent ) 熟練者 (Proficient) 達人 (Expert) レシピが必 要 全体像を見 たがらない 問題解決が できる 自己補正が 可能 直観で動く 207 技能のレベルと関与度との対応 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 離脱パフォー マンス コミュニティへの関与や貢献の技能も徐々に習熟していく
  1. 208. 208 (3) 動機 モチベーションは変わっていく
  1. 209. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 209 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 210. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 210 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 211. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 211 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 212. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 212 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 213. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 213 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 214. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispensable Community の図にインスパイアされて作成 Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, Social Development, and Well-Being 214 自己決定理論のモデルとコミュニティへの動機付け 自己決定非自己決定
  1. 215. 215 動機付けとステータスの対応 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱 自己決定非自己決定
  1. 216. 216 (モチベーションが変ってくる例) ツールのために来て コミュニティのために留まる
  1. 217. SNS などは最初にツールのため に人はやってきて、次第にしこ にあるネットワークのために留 まるようになる 例)Instagram、Facebook、 ソーシャルブックマーク、コ ワーキングスペース コミュニティも最初は「問題解 決」のために来て、そのあと ネットワークのために留まる? http://cdixon.org/2015/01/31/come-for-the-tool-stay-for-the-network/ 217 ツールのために来て、ネットワークのためにとどまる
  1. 218. 動機付け 無気力 外発的動機 内発的動機 制御スタイ ル 制御なし 外発的な制 御 取り込み型 制御 特定された 制御 統合された 制御 内発的な制 御 動機の源 非個人 外部 幾分か外部 幾分か内部 内部 内部 動機を制御 するもの 意図しない もの コンプライ アンス、外 部報酬、罰 自己コント ロール、エ ゴ、内発的 報酬+罰 個人の重要 性、意識的 な価値づけ 調和、覚醒、 自己との統 合 興味、楽し み、内在的 満足感 コミュニ ティの場合 コミュニ ティの存在 を知らない、 価値を見出 せない 即時的な満足感 問題を解決したい、スキル や知識を上げたい、同士と の情熱の共有 社会的報酬 ステータスを上げたい、集 団的規範、同士との情熱の 共有 トピックへ の本当の興 味、コミュ ニティを楽 しむ、誰か の支援への 満足感The Indispnsable Community Self-determination theory and the facilitation of intrinsic Motivation, ocial Development, and WellBeing 218 ツールのために来て、ネットワークのためにとどまる 自己決定非自己決定 Come for the Tool Stay for the Network
  1. 219. 1. 権力(自己効力) 2. 好奇心(不思議) 3. 独立(自由) 4. ステータス(自己重要性) 5. 社会的契約(楽しさ) 6. 復讐(釈明) 7. 栄誉(忠実) 8. 理想主義(思いやり) 9. 物理的運動(バイタリティ) 10.ロマンス(嫉妬) 11.家族(会い) 12.秩序(安定) 13.食欲(飢餓) 14.受容(自信) 15.平静(安心、リラックス) 16.保存(所有欲) Reiss (2004), Multifaceted Nature of Intrinsic Motivation: The Theory of 16 Basic Desires 219 (参考)内発的/外発的動機の16種と(内的感覚)
  1. 220. 220 コミュニティの関与段階の 次のステージに進んでもらうには? 時間 エンゲージメントのレベル 興味 ゲート オン ボード 関与 規範化 パフォー マンス 離脱
  1. 221. 221 コミュニティの次のステージに 行くための 行動変容を起こす
  1. 222. コミュニティへの関与も行動 変容の一種だと考える。 無関心期 行動変化を考えない https://slidesplayer.net/slide/11306222/ 222 行動変容のための Transtheoretical Model
  1. 223. コミュニティへの関与も行動 変容の一種だと考える。 無関心期 行動変化を考えない 関心期 必要を感じている https://slidesplayer.net/slide/11306222/ 223 行動変容のための Transtheoretical Model
  1. 224. コミュニティへの関与も行動 変容の一種だと考える。 無関心期 行動変化を考えない 関心期 必要を感じている 準備期 本人なりの行動変化 https://slidesplayer.net/slide/11306222/ 224 行動変容のための Transtheoretical Model
  1. 225. コミュニティへの関与も行動 変容の一種だと考える。 無関心期 行動変化を考えない 関心期 必要を感じている 準備期 本人なりの行動変化 実行期 適切な行動の開始 https://slidesplayer.net/slide/11306222/ 225 行動変容のための Transtheoretical Model
  1. 226. コミュニティへの関与も行動 変容の一種だと考える。 無関心期 行動変化を考えない 関心期 必要を感じている 準備期 本人なりの行動変化 実行期 適切な行動の開始 維持期 適切な行動の継続https://slidesplayer.net/slide/11306222/ 226 行動変容のための Transtheoretical Model
  1. 227. 無関心期 関心期 準備期 実行期 維持期 ・気付きを促す ・関心がない理 由 ・抵抗する要因 を整理する ・行動変容によ る利益や価値を 明確にしていく ・行動目標・計 画の設定支援 ・行動変容の評 価 ・行動の継続支 援 ・モニタリング とサポート ・自律に向けた 計画づくり ・セルフモニタ リング ・セルフケア ・状況の変化な ど逸脱 ・要因への対応 ・結果の評価 ・プロセス ・意識向上 ・感情的体験 ・環境の再評価 ・自己再評価 ・自己解放 ・逆条件づけ ・援助関係 ・強化マネージ メント ・刺激コント ロール 「健康行動学 その理論、研究、実践の最新動向」より 227 行動変容の進展を媒介するためにできること 行動変容を促して次の段階へと進むための Tips は以下の通り。
  1. 228. 228 コミュニティマネージャーは コミュニティに参加するメンバーの 行動変化を引き起こすことも仕事
  1. 229. 個々人が現在どの位置にいるかに合わせて、適切な介入を行う。 229 グループと個人のライフサイクルに沿ったアプローチを コアグループ アクティブグループ 周辺グループ 3. 個人の行動変容 次のステージに移るた めの行動変容を促す 1. グループの状態 どのグループが今足り ていないかを知る 2.個人のステータス 個人の関与度の移り変 わりを知る
  1. 230. 230 次は「コミュニティデザインの思考」